第一回LPGインターナショナルコンテストで最優秀グランプリを受賞したエステティシャンの生き方とは?

世界110ヶ国が参加し、仏で行われた「第一回LPGインターナショナルコンテスト」で最優秀グランプリを受賞したフェイシャルの第一人者。
酪農家の一主婦だったが、45歳の時、独学でエステの技術を身につけ、仙台市の六畳一間の古いマンションの一室を借り開業。
それから、反抗的で手のつけられない新人を一人前のエステティシャンに育て上げるなど、持てる限りの愛情をスタッフとお客様に注ぎ、ともに幸せを共有する中で世界一の栄冠を手にする。



ありがたいことです。2004年の第一回LPGインターナショナルコンテスト(フェイシャル部門)で日本最優秀賞、次いでフランスでの3ヶ月の審査の後、世界110カ国中、第一位となる最優秀グランプリを獲得することができました。せっかくの機会ですから、その表彰式の合間に、ヨーロッパ各国のエステを自分で体験してみました。足を運んだのは、ガイドブックに載っている高級なところや化粧品会社がやっている大きなコスメサロンといったところです。そうやって周ってみて感じたことがあります。
私が世界一ということではなく、日本人の繊細な心が評価された、ということです。例えばあるサロンでは、私が「寒い」といってもなにもしてくれませんでした。他の国でもスチームを受けているときにほったらかしにされ、熱湯がかかりました。日本ではこんなことはあり得ませんよね。四季がある日本だからこそ、そういった心が育まれたのだと思います。日本人のおもてなしの心は他の国のエスティシャンにはまねのできないものだと改めて実感しました。
日々目の前のことをキチンと丁寧にこなすこと。ただそれだけです。


私がエステを始めたのは45歳のとき。その前は6畳一間の部屋を借りてまつげパーマをやっていました。そのときにあるお客様にエステ的なことをして差し上げたらすごく喜ばれました。それで本当にやるなら勉強しなければいけないということで通信教育で資格を取るための勉強を始めました。
遅いと思われるかもしれませんが、そんなことは全然関係ないと思います。45歳だからこそできることもある。同じような年代の人の気持ちが理解できたりすることが、かえってエステでは役に立つこともありますから。ですから、さきほど秘訣は「目の前のことをきちんと丁寧にすること」と言いましたのも本当にその通りなんです。とにかく「お客様に喜んでいただきたい」その思いからスタートし、日々勉強し、考えながらこれまでやってきました。そんなひとつひとつの積み重ねなんです。あえて技術的なことを言うならば、自分の想いが手を通して愛情になったものが技術、つまり「技術は愛情」だと私は考えています。
辛いとか苦しいというのは、全部自分の中にあることなんです。他のものや人と比較するからそう思うんであって、目の前にあることを受け入れれば辛いとか苦しいなんてことはあるはずがないんです。



私は幼少から体が弱く、いつも「人は何のために生きているのか」と考えていました。いまも血圧は上が60で下が40。毎日起きるのも本当に大変です。でも起きなければ当然、寝たまま。何も始まりません。目の前のことをきちんとやるということは、全然難しいことではなく、誰にでもできるはずです。もしも何か不満や辛いことがあったとしてもその前にまず、自分の目の前のことをキチンと丁寧にやることです。
きれいになることは優しさを作ります。優しさは余裕を生みます。もしもそういう人が、隣の席に座っていたらどうでしょう。ご自分も優しい気持ちになりませんか。そういうことって波動のように伝わっていくと思うんです。何かをする時ってやっぱり外側が大切で「完璧」な時と「駄目」な時では、やる内容が違ってくると思います。だから私はエステを通じて、その人がいい人生を勇気を持って踏み出していける後押しをさせていただければ、と思っています。それが出来るのが、エステだと思います。

今やっている仕事が嫌になったり、辛いという人もまずはいま目の前にあることをキチンと丁寧にやってください。今日それが出来れば翌日、そしてその次の日も…。その先には必ずちゃんと答えがあるはずです。何に向かっていけばいいか迷っている人もいると思います。突出したものを持っていないことがその要因だとしても、それは全然後ろ向きに考えることでないと思います。優しいとか負けん気が強いとか、そういうことも個々の能力。その能力を磨いて高めて、それを世の中に還元して喜んでいただく、これが究極の幸せ、私はそう思っています。

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