美容スペシャリストな自分になるために

更新:2019.03.07

作成:2016.06.21

セラピスト

泥を使って癒しの効果を得る“クレイセラピー”の特徴や資格


 

健康や美容のために行うセラピーにはアロマセラピーやアニマルセラピー、メイクセラピーなど様々な種類がありますが、中にはクレイ(泥)を使った「クレイセラピー」というものもあることを知っていますか?

 

泥パックや泥洗顔など、一時期クレイを使った美容法が流行したので、馴染みがある人もいるかもしれませんね。クレイセラピーはさらにクレイの力を追求し、健康と美容に役立てて、リラクゼーションやヒーリングの効果を得るもの。今回はクレイセラピーの特徴や、クレイセラピーの専門家・クレイセラピストの資格について見ていきましょう。

クレイセラピーって何?

クレイとは地中深くに埋まっていた岩石が変化してできた、ミネラル豊富な粘土のようなもの。クレイセラピーはそのクレイを使ってパックやマッサージなどを行い、体と心を癒す自然療法のことです。

 

人間は古くから粘土によって太陽のエネルギーを吸収し体を癒してきましたが、1848年にドイツの自然療法士、セバスチャン・クナイプ牧師が粘土療法を復活させたことで、現在までクレイセラピーという形で受け継がれることになりました。

 

クレイセラピーでは科学的なものは使用せず、自然の恵みであるクレイを使って体を活性化させることで、本来、人が持っている“健康へ向かう力”を引き出していきます。

 

クレイセラピーってどうやるの?

それでは、実際にクレイセラピーを行うにはどうすれば良いのでしょうか? 最もポピュラーな方法としては、パックがあります。まずクレイに水を加えて、肌にスムーズに塗れるペースト状にします。クレイが水を吸うまで数分かかるので、混ぜ合わせた後に少し待つと良いですよ。クレイが水と馴染んだら肌にのせ、乾いたら水で洗い流しましょう。クレイは洗浄力が強いので、水で流した後に石鹸などで再び洗う必要はありません。

 

また、クレイセラピーで使われるクレイは、混ぜ合わせることでいくつかの形状にすることができます。色々な使い方や効能があるので、その中から主要なものをご紹介しましょう。

クレイパウダー

クレイをそのまま混ぜ物をせずに使うもので、白や淡いピンクといったクレイ本来の天然の色合いが癒しをもたらします。粉末状なので、使い方としてはボディパウダーや制汗材、デオドラントなどに向いています。

クレイペースト

クレイと聞くと誰もが想像する粘土状のもの。体に塗り、ボディパックやヘアパック、フェイスパックなどにします。クレイと水を混ぜ合わせただけのものもありますが、植物オイルで美容成分を加えたり、アロマエッセンスなどで香りづけしてパックしながらリラックスするなど様々な楽しみ方ができます。

クレイオイル

植物性オイルとクレイを混ぜ合わせ乳化させたもので、ネイルケアやかかとなどのケアにぴったりなうえ、筋肉の疲労回復などにも効果があります。

 

クレイの種類と効果

クレイは形状の他に、成分も産地によって異なっています。初心者向けのものや香りに特徴のあるものなど様々な種類や効能があるので、好みのものを探してみると良いでしょう。有名なものとしては、ミネラル分の含有率が高いモロッコ産の「ガスール」があり、肌のきめや弾力を整えてくれます。また、保湿成分があり肌を滑らかにしてくれるのも魅力です。

 

その他、“フレンチクレイ”と呼ばれるフランス産の「グリーンクレイ」も一般的によく使われる種類で、殺菌効果が強いためニキビが出来やすい人にオススメ。美白効果も期待できます。また「イエロークレイ」もフレンチクレイの一種で、初心者向けの使いやすいクレイです。水分不足の肌や日焼け、毛穴の開いてしまった肌に向いています。「ホワイトクレイ」はベビーパウダーとしても使われるほど刺激の少ないものなので、敏感肌の人や、少しだけ試してみたいという人に最適です。

 

さらに、「ブルークレイ」は火山灰からできたオーストラリア産のクレイで、吸着性が高いため老廃物や角質の除去に効果があり、膝やビキニラインといったくすみの出やすい部分への使用に適しています。

クレイセラピストになるには?

クレイセラピーについての効能や用法などの知識を有し、安全な施術を行うのがクレイセラピストです。クレイセラピストになるには「国際クレイセラピー協会(ICA)」が設置した認定試験があります。そこでライセンスを取得すると、自宅で教室を開業したりエステサロンでクレイセラピーを導入したりできますよ。

 

なお、クレイセラピストのライセンスには4種類あります。生活の中でクレイセラピーを楽しむスキルがあることを認定するのが「ICAクレイセラピー検定資格」。クレイの特性や取扱い、安全なクレイセラピーを行えるスキルがあると認定するのが「ICA認定クレイセラピスト」です。

 

また、クレイセラピー検定の講座を指導する力があると認定するのが「ICA認定クレイセラピーコーチ・ライセンス」。クレイセラピーに関する一定基準をクリアし、クレイセラピストの育成ができると認められれば「ICA認定クレイセラピーインストラクター」の資格を取得できます。協会ではそれぞれのライセンスに対応する講座を開設しているので、資格を取得したい人は通ってみることをオススメします。

 


 

化学成分を使わず、自然の恵みであるクレイを使って体を癒すクレイセラピーは自然志向が高まっている現代で、ますます人気が高まっています。興味がある人は一度自宅で試してみて、クレイの癒し効果を実感してみてはいかがでしょうか? 知識とスキルを身につければ、エステサロンでも活用できるはずですよ。

Author:美プロ編集部

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