アイリストとは

まつげエクステンション、まつげパーマ・カール、まつげカラーなどの、まつげ専門技術者をアイリストと呼びます。まつげエクステンションの発祥はお隣の国「韓国」です。日本でも、数年前から急激にまつげエクステが主流になりましたが、それと同時に、多くのトラブルが起きた為、平成20年3月に厚生労働省により『まつげエクステンションによる危険防止の徹底について』という通達が出されました。そのため、現在では『美容師免許』を取得していなければ、施術をすることができないのです。


その美容師免許を活かして、美容師からアイリストへ転職する人も少なくありません。美容師免許を取得して、美容師として働いてみたけれど何らかの理由で美容師を続けられなくなってしまうこともあります。シャンプーやカラー剤で手荒れを起こしてしまうという人もいるでしょう。アイリストのお仕事は、頻繁に強い薬剤を使う事もなく働きやすい職業といえます。


アイリストの呼び名

まつ毛エクステやまつ毛パーマを施術する人を、アイリストと呼ぶことが一般化されています。しかし、アイリストは有限会社ローヤル化研によって商標登録されており、肩書として使用することができないのです。そのため、アイラッシュサロンでは、アイデザイナーやアイスタイリスト、EYETIST(アイティスト)という名を使用しているところも。どの呼び名であっても、まつ毛エクステの技術者であることは変わりありません。


アイリストのお仕事3選

まつげエクステンション

「マツエク」と呼ばれ、まぶたに人工まつげを植毛して、まつ毛をボリュームアップさせたり、長さを出したりする施術です。 まつげエクステの発祥は韓国。つけまつげを生産する過程で、余った分を再利用できないか、と考えたのが始まりです。実は、まつげエクステの歴史は浅く、日本に浸透したのは2000年頃。当初は、自まつげ2~3本をまとめたうえで、6~8本の人工まつげの束を装着していたようです。現在では、まつげエクステの種類も増え、素材・デザイン・カラー・長さ・太さが選べるようになっています。さらに、自まつげの負担を減らすために、1本の自まつげに1本の人工まつげを装着するシングルタイプや、ダブルタイプといった種類も。 アイリストは、医療用テープを下まぶたにはり、自まつげの生え際1~1.5mmのところにまつげエクステを装着していきます。100本を1時間~1時間30分ほどかけて、お客様の要望に合わせた仕上がりになるよう施術していきます。


また、「LEDマツエク」というのもあり、人工まつげをLEDライトで固まる専用のグルーで取り付けます。これまで使っていたグルーは、自然乾燥なので完全に乾くまで数時間を要していました。LEDライトで硬化させるグルーは、2秒程で固まるので施術後に気をつけることもなくなります。マツエクの持ちが良くなるということもあり、人気のメニューになりつつあります。

まつげパーマ

専用のパーマ液で、自まつげをカールさせる方法です。まつげパーマは、1980年代頃から流行し、アイメイク中心の化粧をする女性にとって画期的であると注目を集めました。まつげパーマは、まつげエクステと比べると持ちがよく、3週間~1ヵ月半カールが続くといわれています。また、3000円前後の安価な値段で施術できるというメリットも。一方で、自まつげにカールを施すため、まつげパーマはダメージが大きいといわれています。 まつげパーマの施術は、ロッドに巻き付ける方法とビューラーのようにはさんでカールさせる方法の2種類あります。サロンによって、施術方法は異なっています。


また、まつげパーマの技術も次々と進化を遂げ、まつげの根元から立ち上げる次世代パーマというのも誕生しました。別名「パリジェンヌラッシュリフト」といい、専門的な技術を習得した人のみができるメニューです。まつげの根元から立ち上げるため、従来のまつげパーマに比べて目に光が当たりやすく、目を大きくみせられるというメリットがあります。パリジェンヌラッシュリフトの技術を習得するには、定期的に開催される講習に参加して課題を提出します。スキルアップや収入アップを狙うアイリストは、新しい技術を習得していくのも良いでしょう。

アイブロウ

ペンシルやワックスを使って眉毛を整えます。アイリストが施術を行うサロンもありますが、眉毛の施術を専門的に行う人を「アイブロウリスト」と呼んでいるサロンもあります。カウンセリングで、希望するデザインを聞いてイメージの共有をします。施術が始まると、まずは余分な産毛などをワックスで除去し、眉毛をカットしながら形を整えます。取り切れなかった細かい毛は、ツイーザーで処理をします。眉毛の形もオシャレの一貫として、性別・年齢問わず楽しんでいるようです。近年では、メンズ専用のサロンが出店されるなど、アイリスト(アイブロウリスト)の活躍の場は広がりを見せています。


アイリストになるには

アイリストに必要な資格

アイリストは、国家資格の「美容師免許」が必須です。 美容師免許の取得するためには、美容師国家試験を受けなければなりません。受験には「高等学校卒業者」「理容師養成施設、または美容師養成施設の卒業者」であることが条件となっています。試験内容は、マークシート形式で回答する筆記試験と、カッティング・ワインディングの実技試験にわかれています。合格率は80%前後です(2022年2月)。

実際に美容師免許はアイリストに役立つの?

ヘアメイクの内容が主である美容師免許の知識や技術は、アイリストの現場ではあまり役立たないことが多いようです。しかし厚生労働省より、まつげエクステの安全性を高めるために法律によって、美容師免許の取得が定められました。

まつ毛エクステンションの施術は、美容師法に基づく「美容」に該当するため、施術者には美容師の免許が必要です。また、美容師法では、「美容師は、美容所で美容を行わなくてはならない。」とされているため、届出されていない美容所においてまつ毛エクステンションの施術を行うことはできません。
引用:まつ毛エクステンションの危害

アイリストの知識・技術を習得するために

まずは美容師免許を取得することが、アイリストとしての第一歩。そのため、美容師の専門学校に昼・夜間過程であれば2年以上、通信なら3年以上通わなければなりません。とはいえ、ヘアメイクの勉強が主なので、アイリストとしての知識や技術を習得するためには、美容師免許とは別に勉強が必要です。

スクールに通う

アイリスト専門の知識が学べるスクールが、近年増加しています。スクールは、短期講習~1年かけて通うところまでさまざま。少人数制で講座を開設していたり、就職支援をしてくれたりと、スクールならではのメリットがあります。

通信講座を受ける

通信講座では、DVDやテキスト、または施術用のマネキンを使って勉強していきます。受講期間は3~6ヶ月程度で、費用は1万円~10万円。なかには、講座修了後にディプロマが発行されるものもあります。

サロンで修業を積む

美容師免許を取得していれば、未経験でも採用を打ち出しているところも。その場合、サロンの研修を実施しているところが多く、そこで知識や技術を学びます。実際の施術現場を見て、勉強できる点は大きなメリットとなります。


アイリストの技術

アイリストとは

「美容師免許があればなれる」とは言っても、美容師とは仕事内容も異なり、習得しなければならない技術も全く別ものです。美容師免許を持っていても、アイリストの技術は一から習得しなければなりません。
技術はもちろん、目や試薬に関する知識や、誰もが美しいと思えるデザイン性、仕上げた目元を長持ちさせるための技術など、多くの事を自分から学ぼうとする姿勢が、とても重要になります。
こういった専門的な技術を学ぶ必要がある為、実際美容師免許を持っているだけでは、独学でアイリストになるのは難しいですが、まつ毛エクステのスクールに通うと、専門的な技術を十分に習得する事が出来ます。ただ、スクールに通ったからといって、国家資格が取れる訳ではありませんが、ディプロマを得ることができます。
実際にサロンで働く際には、何も知らない美容師有資格者よりも優遇されたり、これからさらに伸びていくであろうまつげエクステ業界では、必ず武器になるのではないでしょうか。

アイリストの専門知識が証明できる資格

その他、アイリスト独自の技術を証明するものとしても、民間の検定資格がいくつかあります。

  • JLA日本まつげエクステンション協会「アイデザイナー技能検定」
  • 日本アイリスト協会「JEAまつげエクステンション技能検定」
  • 日本まつげ美容協会JEBA「アイラッシュリスト技能検定」
  • JWA日本ウィングエクステンション協会「レベルチェックテスト」

なかでも認知度が高く、受験者が多いのが「JLA技能検定」と「JEAアイリスト技能検定」です。
JLA技能検定は、「1級」「2級」「公認講師」の3種類。JEAアイリスト技能検定は「3級」「2級」「1級」の資格があります。規模の大きさや加盟店をみると、「JLA技能検定」の方が高い資格習得率といえるでしょう。この検定の1級を持っていれば、たいていのサロンで通用するといわれています。

検定の試験内容はどんなもの?

「JLA技能検定」1級の試験内容は、上まつげの部分オフとリペア・下まつげのオンとオフ・筆記・審査官とのカウンセリングなど。合格率は80%以上といわれており、検定に合格すれば、ディプロマが発行されます。協会が認定のスクールに通うことが試験に合格するための近道なんだそう。

アイリストに向いている人、適性

アイリストに向いている人の大前提には美容に関して高い関心があることです。まつげの先にまで気を遣うお客様に施術を行うには、やはり美意識が高く、美容について相談できるような存在になれる人が向いているといえます。
また、手先が器用な人も、アイリストに向いています。粘膜に近く、細く短いまつげを取り扱うアイリストは間違ってもお客様を傷つけるようなことはあってはいけません。なおかつ、お客様に納得してもらえるようきれいに仕上げることが大切です
さらに、手先が器用であっても集中力がなければキレイな仕上がりにはなりません。まつげエクステをキレイに仕上げるには、とても多くの練習を必要とします。実際の施術も1~2時間ほどと、長時間、繊細な作業を続けなければいけません。グルーは一度固まってしまうと簡単には取れないため、失敗ができないプレッシャーの中、丁寧な施術を続ける精神力が必要になるのです
そして、流行に敏感であると、流行りのスタイルなど、まつげ以外のことに関してお客様と会話が弾みます。美容関係だけでなく、ファッションやメイク、世間で話題になっているニュースなど持っている話題のバラエティーさもそのアイリストの持ち味となってきます

未経験からアイリストになれる?

未経験からのアイリストは、まず美容師免許の取得から始めなければいけません。美容師免許をすでに持ち合わせている人は、アイリストとしての技術から勉強を始めましょう。現在では美容師免許が必要のアイリストですが、以前はこの免許がなくても施術ができていました。しかし、専門的な知識を持たない人が薬剤を使って、繊細で敏感な目の粘膜部分にまつげエクステを施術することで健康的被害が報告されるようになりました。
そのため、国家資格である美容師免許の取得を義務づけ、人の肌や薬剤に関しての知識、目元に施術をする際の注意点などをしっかり学んだアイリストのみがまつげエクステをつけられるようになったのです。
もし、独学でアイリストの技術を学んだとしても、美容師免許の取得がないと施術は行うことはできません。全くの未経験の人は美容師免許を取るための勉強をしたり、スクールに通ったりする必要があります。平均すると免許を取得するのに2~3年かかります。そのため、ゼロからのスタートである場合は美容師免許の取得とアイリストの技術習得が必要となるので、何年もの歳月がかかることを覚えておきましょう。今日明日の話でアイリストになることはできず、未経験から始めるには長期的スパンでの計画が必要になります。

アイリストの給与はどのくらい?

アイリストの給与

正社員として働く場合

アイリストの給与は、初任給は約22万円~スタートするのが平均(東京都のサロン)です。お客様一人当たりの利用単価が高いこともあり、同じ美容業界でも初任給の平均が約21万円のネイリストや美容師に比べると、若干高めです。 平均の給与は、月収22万円、年収280~320万円。最近では、働き方が見直されつつあり、ボーナスを支給したり、完全週休2日制や社会保険も完備していたりするサロンも多くなっています。 また、店舗によっては、担当したお客様に指名されたり、リピーターとして継続して来店してもらったりするとインセンティブがつくこともあり、平均以上の給与を稼ぐことができます。

アルバイト・パートとして働く場合

アルバイトやパートで働くアイリストの場合、東京都の時給は1120円以上。経験者、または資格保有者であれば、1200円~1800円の時給で働いている人もいます。 また、最近では「社員登用制度」を設けているサロンもあり、自分の頑張り次第では正社員になれるケースも。それに伴い、給与もアップできるようです。

アイリストの勤務時間・休日

社員の場合:月8日前後
アルバイトの場合:シフト制
アイリストの勤務時間と休日は、大きくアルバイトか正社員かで変わります。
アルバイトの週に◯日◯時間というのは、個人で違っており、週2~3日出勤するケースが多いようです。業務委託の場合にはどのようなシステムで出勤するのか、何日出勤するのかは契約時に決めておきましょう。シフト提出に関してもサロンによりますが2週間~1か月前に申告するのが一般的です。アルバイトは休みの日数などの縛りが緩く、比較的自由に休みを取得できると言えるでしょう。
勤務時間についても、シフトによる申告なので、自分でスケジュールを組むことができます。育児中のアイリストは午前中だけの勤務など、ライフスタイルに合わせて選択が可能です。
正社員に関しては、多くが月8日休みを採用しているようです。平日にサロンに通えない女性もいるため、土日が休みではなく、正社員もシフトを組んで回すことが一般的です。募集要項に、完全週2日制もしくは週休2日制と書いてある場合があります。この2つは似ているようで、全く意味が違ってくるので注意が必要です。完全週休2日制は1週間の内2日は必ず休みがあるという意味です。一方週休2日制はひと月のうち1週でも2日休みがあれば週休2日制になります。
週休2日制と書いてある場合は、実際の休日取得可能日数を確認する必要があるでしょう。勤務時間は法定範囲内で8時間と0~2時間程度の残業です。業務形態によっては、1日を通し勤務として10時間以上就労し、その分出勤日を減らして休みを増やすことができるサロンもあります。これはサロンや契約によって変わってきます。


アイリストの働く場所

アイリストになったら、どのような所で働くのでしょう。多種多様な働き方があり、自分に合った場所を選べると良いですね。

アイラッシュサロン

アイラッシュサロンは、まつげエクステやまつげパーマを専門で行うサロンです。アイリストとしての専門性を高めたい人にはピッタリな職場です。また、まつげ美容液など、まつげケア商品を店内に並べて、まつげの健康をサポートする商品も購入できるようにしています。目元の施術をしている間は、寝てしまうお客様も多いため、静かな空間で集中して施術を行えます。

美容室併設型サロン

美容室の一角に、まつげエクステやまつげパーマの施術ができるブースを用意して、美容室の営業時間内でサービスを行います。美容師もアイリストも美容師免許が必要なため、美容師からアイリストにキャリアチェンジする人も少なくありません。シャンプーやカラー剤などによる手荒れで、どうしても美容師を諦めなければならない場合もあるので、そんな時には資格を活かせるアイリストのお仕事も良いですよね。

ネイルサロン併設型サロン

ネイルサロンでもあるし、アイラッシュサロンでもあるというサロンは多くあります。ジェルネイルやまつげエクステは、美容を楽しむ人にとってどちらも欠かせないもの。ネイルサロンで施術スペースが余っていれば、まつげエクステの施術ブースを作ることが出来ますので、サロンメニューを増やすといった意味では他のサロンとの差別化を図れます。


アイリストのやりがい

続いてはアイリストのやりがいと、大変だと感じる点についてご紹介します。

やりがい

アイリストの一番のやりがいとなるのは、お客様に「あなたに頼んでよかった」と感じてもらうことです。アイリストはスキルで勝負しなければならない職業なので、高い完成度の施術を提供することで、顧客がついてきます。
指名という「あなたに任せたい」「あなたがいい」と意思表示をしてもらえることは、アイリストにとって大きなやりがいとなります。今までの努力や、自分の腕を認めてもらえることは、職人系の仕事に就く人にとっては誇らしく、名誉あることと言えるでしょう。
他にも、「お客様の希望通りにできた」「悩みを解決してあげられた」ということも、やりがいとして挙げられます。まつげが少なくぱっちりした目元に憧れている女性、派手な印象は与えずナチュラルかつ美しい目元を演出したい女性、まつげエクステは初めで自分にどれが合うのかわからない女性等悩みはさまざまです。
それらを丁寧にカウンセリングして、理想の目元に近づけることができた時の女性の笑顔が励みになっています。最近では男性もまつげエクステを付けはじめており、個々のニーズに合った施術をして、満足してもらうことがやりがいとしているアイリストが多くいるのです。悩みや要望に応えることができれば、先述したように指名してもらえる、リピーターがつく、といったお客様にあなたのスキルを認めてもらうことができるでしょう。
自分の施術・技術により女性の美しくなりたいという気持ちを応援でき、その一役を担うことができることがアイリストとしての幸せと言えます。

大変なこと

一方でやりがいと共に、苦労や大変な思いもすることがあります。細かく繊細な施術はとても神経を使います。それを1日に何時間も…となると、集中と緊張でドッと疲れてしまうのです。お客様を傷つけないように、失敗しないように、理想の目元を、後でクレームにならないように細心の注意を払って毎回の施術をこなします。
一本一本のまつげに集中して、精神を統一させなければいけません。おのずと肩や背中、腰はこわばり、頭痛や腰痛、肩こりなどに悩まされるアイリストも少なくありません。
もう1点は、リピーターが付き始めるまでの期間が長いという点です。個々のテクニックや人柄、接客に関してすべてが自分の責任です。スキルが磨けていないアイリストにはクレームも多くなりますし、次回の指名は入りません。アイリストとして顧客をゲットするには安全にスピーディ、しかもニーズに応えた理想の仕上がりを提供することが大切です。そして、お客様が少し気分を変えて違うアレンジを楽しみたい、と言われたら即座にそれに対応できるだけのテクニックと知識、経験、柔軟性も求められます。はじめの頃は、これがなかなかできず、つらい思いをするアイリストが多くいます。また、同期にリピーターが付き出したのに、自分はまだまだ…という状況に焦燥感と劣等感を感じてしまうケースもあるようです。
このようにアイリストの大変なことは、メンタル面での事柄が多いことがわかります。技術に関しては練習して、磨いていく他ありません。しかし、個々それぞれの技術がものをいう世界では、周りとの比較やお客様からの評価が心に影響を及ぼします。アイリストとして自立し、成長していくには自分の実力を理解し、練習を重ね、自分の技術に自信をもって仕事を勝ち取っていくという粘り強さと精神力が必要となるでしょう。


独立するには

アイリストが独立するには

まつげ美容は美容業界でも急成長中のサービス。独立開業で成功すれば、かなりの収入が期待できる職業です!
アイリストとしての独立開業にはまず、設備・器具・機材などを揃える必要があります。 主な商材は、
・ツイーザー
・エクステ
・グル―(接着剤)
・テープ
・リムーバー
・その他消耗品
・衛生管理用品
などなど。これらはまつげエクステの施術自体で必要な商材です。 他にも、施術用のベッドをはじめ、デスク、椅子、鏡など、店内にお客様を迎えられる状態にする必用があります。
独立開業にかかるこれらの費用は、一般的に100万円~200万円程と言われています。
最近の美容サロンは、コンセプトや個性を持ってインテリアを揃えているお店も多く、照明や音響設備などをこだわり、雰囲気作りを行う場合にはさらに金額はかかります。
一方、商材の原価率はとても低いことは、まつげニューならではの利点。ニーズが最も高まっている美容と言えるので、立地や集客方法に失敗しない限り、初期投資費用をカバーできるだけの収益を望めるでしょう。
また、お店を持たずに独立する方法もあります。費用や集客面で不安がある人にも人気があるのが、レンタルスペースを利用する方法です。美容師で言う‘面貸し’のシステムです。1時間2000円程度で必要器具が揃っているスペースをレンタルできます。自分のお店を持つ前の勉強や経験を積むためにも適しています。 勤務形態も自分に合った方法を選べる職業でもあります。


アイラッシュサロンに就職するためには

アイリストの就職事情

これまでは、1店舗で展開するアイラッシュサロンがほとんどでしたが、最近では3店舗、4店舗と複数店舗を展開し、アイリストを募集する大手と呼ばれるサロンも出てきました。さらに、美容院やネイルサロンの中に併設されることも多く、アイリストの需要は高まっているといえます。けれども、雇用形態は契約社員やパート・アルバイトが多いのが現状で、店長のみが正社員というサロンも少なくないようです。とはいえ、働きやすさを重視し、雇用形態・給与・福利厚生を見直すサロンも増えています。自分の働き方に合わせて、求人を探してみましょう。

アイリストへの転職

美容師の資格を持っていれば、アイリストへのプラスでまつげエクステに関する知識と技術を身に着ければ、転職も可能です。実際に美容師からの転職を経験したアイリストも多くいます。では、なぜ美容師からアイリストへ転職したのか、その理由を見ていきましょう。

独立がしやすい

まずあげられるのは、美容師よりも独立しやすいという点です。美容院では大きな機材やスペースなど揃えなければいけない用品と場所、道具が数多く存在し、高額な独立資金が必要です。それに比べてアイリストは、ライトやベッド、素材や道具を置く棚やカートがあれば始めることができます。
美容師の開業資金は高額すぎて、多くの美容師が借り入れをします。そのため、もし成功を収めることができなかった際に借金が残るという事態も想定されるのです。その点アイリストは、美容所登録の条件を満たした広さと少量の設備があれば開業ができ、商材も少量の発注から可能で、初期投資が格段に安くすむことが大きな利点と言えます。

プロとしてデビューするのがはやい

他にも美容師はシャンプーやカラー材など、常に手に水や薬剤などがついており、多くの美容師が手荒れに悩まされています。実際にアレルギーを発症してしまう美容師もいます。
しかも、美容師の下積み時代は長くアシスタントとして雑務やシャンプーのみの仕事が2~5年続く人もいます。メインであるカットの技術を教えてもらうところまで辿り着かず、途中で挫折してしまう人も少なくありません。
その点アイリストは、実践の数がものをいう世界です。半年程度で実践的な知識、技術を習得し、研修を受講し練習を重ねてプロとしてデビューすることが可能。はやく独り立ちしていけることが、アイリストのメリットといえるでしょう。

アイリストになるための履歴書作成

アイリストになる人は、美容師から転身する場合、新卒でアイリストを目指す場合、同職種からの転職、子育てなど退職後から再度復帰する場合の4つに分かれます。どの場合にも共通していえることは、サロンで働きたいという熱意や、スキルアップしたいという努力する姿勢をアピールすれば、採用されやすいということ。それらを伝えることができれば、未経験でも採用されることは多々あります。

受かる志望動機&自己PR

受かるポイントは、具体的に自分の言葉で書くこと!他のお店にも言えることや、自分以外の人に置き換えられるエピソードはNGです。オリジナルの志望動機、自己PRを作成するようにしましょう。
また、実際にアイリストの経験がある人は、それも大きなアピールポイントになります。例えば、1時間で140本の施術ができるというスピードの速さや、指名をしてくれるお客様が◯人いるという接客力の高さなど。どのような接客をしてきたか、どのくらいのスキルがあるのか、履歴書を読む人がイメージできるような文章を作成するのがポイントです。

アイリストの面接

アイリストは、技術はもちろんお客様との対話も仕事です。そのため面接では話し方やコミュニケーション能力が重要視されます。質問にきちんとハキハキ答えられるのか、上手く状況をまとめられるのか、相手の要望をくみ取りわかりやすく説明できるのか、などを見られます。また、カウンセリングに関してもアイリスト自身が行うケースが多いです。そのため、お客様が持っているアバウトな理想像を、具現化した提案ができるかもその人のポテンシャルとして評価されるでしょう。
実際に面接に行く際は清潔な恰好で行きましょう。おしゃれを楽しむためのまつげエクステですが、目元の施術ということで衛生管理に関して厳しい業界です。そのため、不潔な印象を与える服装・メイクは避けましょう。アイリストには、お客様が憧れるような存在になれる美しさが求められます。アイリスト自身が美を追求している姿勢は、それに憧れる女性にとっては大きな励みとなるのです。面接時にはこれらを考慮し、センスが良いと思われる努力も必要です。

アイリストの現状と将来性

まつげエクステ、アイリストの市場というのはまだまだ、発展途上です。新しいスタイルのメイク方法として、広く浸透し始めている最中なのです。美容師免許の取得義務が決まったのが平成20年であることからも、発展中の業界であることがわかります。現在ではアイリストを目指す人も増え、トータルビューティーの中に、まつげエクステが位置するようになってきました。ネイルサロンでネイルをしながら、まつげエクステも…というように美容院、まつげエクステサロン、さらにはビューティーサロンと就職の場も広がっています。
美容やメイクの流行はふとした拍子に大きく変化するものです。人気のタレントやメイク方法の変化により煽りを受ける可能性も考慮しておかなければいけません。しかし、発展途上の業界であるからこそ、時代のニーズに合ったもの、人々が求める新しい要望に沿った商品やサービス、プランを提案し続けていくことができるのではないでしょうか。