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【原因・対策】梅雨になるとナゼ頭痛がひどくなるの?痛みを緩和するには?


 

梅雨は広範囲においてみられる特有の気象現象であり、5月から7月にかけて日本列島を襲う雨季の一種です。曇りや雨が多く出かけるのも憂鬱になってしまいますよね。外出していなくても何だか元気がなかったり、頭痛などの不調が現れてしまったりと多くの人が何かと悩まされる季節。

 

ジメジメとした湿気の多い梅雨が明けると、日本はカラッと真夏の暑さに急変します。真夏になれば熱中症や脱水症状、紫外線など体への負担が著しくかかり休む暇もなく体は季節と向き合っています。

 

今回は、不調を訴える人が最も多い「梅雨の時期の頭痛」について解析していきましょう。

頭痛の種類と原因について

頭痛にはさまざまな種類があり、大きくわけると、病気があるわけではないのに繰り返し起こる一次性頭痛と、病気が原因で起こる二次性頭痛があります。一次性頭痛で代表的なのは「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」、二次性頭痛は何らかの病気が原因で起こる頭痛です。

 

「飲み会の後は必ず頭が痛くなる」なんてことありませんか?二日酔いなどアルコールが原因で頭痛も二次性頭痛に含まれ、クモ膜下出血や脳腫瘍といった命の危険につながるものもあります。その他、高血圧を原因としたホメオスターシス障害や、心身症などからくる精神疾患など二次性頭痛と言われる頭痛は8種類ほどに分類されます。

 

この二次性頭痛の場合には、命の危険につながるのですぐに病院で受診しましょう。経験したことのないような強い頭痛が急に現れたり、手足の麻痺やしびれなどを伴ったりする場合もあり、自分で判断せずに専門のお医者さんに診てもらうことをおすすめします。

 

では、次に一次性頭痛に分類されている、日々、繰り返されている頭痛についても見ていきましょう。

緊張型頭痛

誰もが発症する可能性のある頭痛とも言え、年齢や性別関係なく最も多く見られる頭痛です。後頭部を中心に頭全体が締め付けられるような痛みを伴います。

 

長時間のデスクワークや精神的ストレス、同じ体勢でいることにより血行が悪くなり、酸素や栄養分の供給が不十分になることで、首や頭の筋肉が緊張してしまいます。実は、この筋肉の緊張が頭痛を引き起こしているのです。

 

同じ体勢で長時間いたり、気付かないうちにストレスを感じ肩や首に力が入っていたり、重い荷物を常に持っていたりと、日常の生活習慣が原因で頭痛や首肩まわりのコリを伴います。

片頭痛

20~40代の女性に多くみられ、緊張型頭痛の次に多い頭痛です。ズキズキと脈打つような痛みで吐き気を伴う場合もあります。

 

光や音、におい、気圧などの環境の変化には脳が過剰反応しやすく、頭痛が起こるきっかけとなり、頭や体を動かすと響いてきたりと、痛みは悪化するばかりです。片頭痛は、ストレスや疲労の他に、特に女性に多くみられることから女性ホルモンが関わっているそう。はっきりとは原因が解明されていない片頭痛ですが、頭蓋骨内の血管が広がり炎症を起こしていると考えられます。

 

頭痛が起きる前にチカチカと光が見えることもあるようですよ。頭痛が始まるとこめかみあたりが痛むイメージです。

群発頭痛

最もまれな群発頭痛。20~40代の男性に多く、症状は1~2か月ほど毎日続き、この期間の事を群発期と呼びます。

 

脳の視床下部という場所が関係していると考えられ、何らかの原因で視床下部が刺激された時、頭部に分布する三叉神経が痛みを感じます。このとき、目の後ろを通っている内頸動脈が拡張して炎症が起き、三叉神経と繋がる副交感神経が興奮し、目が充血、さらには涙や鼻水が止まらないなどの症状も起こります。

 

三叉神経は頭の左右に分布しているので、症状は顔の片側だけに起こります。夜から明け方に起こることが多く、興奮した状態になって動き回ったり気分が落ち着かなくなったりします。眠ってから2時間ほどで起こることが多く、ほぼ毎日同じ時間帯に起こるのが特徴です。

梅雨の時期の頭痛はアレが原因!?


 

梅雨の時期に多くの人が悩まされている「頭痛」。「そう言えば、この時期にいつも痛くなるなー」「この頭痛は我慢できないほど痛い」などと、梅雨入りや梅雨明けといった変わり目に、頭痛がひどくなる人が増えています。

 

「頭痛にはいろいろな種類がありますが、低気圧といった気圧の変動を受けやすいのは片頭痛です。脳内では、環境をはじめ、精神的、肉体的なストレスを受けると、セロトニンという神経伝達物質が大量に放出され、脳の血管が収縮して血流が悪くなります。セロトニンが出尽くして代謝されると、今度はその反動で逆に血管が異常に膨らむのです。脳の血管の周りには、三叉(さんさ)神経が張り巡らされているため、血管が異常に膨らむことで三叉神経が圧迫され、その刺激で脳が興奮して片頭痛につながるのです。低気圧は、セロトニンの分泌量を不安定にするため、頭痛を起こしやすいのです」

参考元:東洋経済

 

こう説明していたのは、東京女子医科大学脳神経外科頭痛外来客員教授の清水俊彦氏。急激な気圧の変化が起こる「梅雨」。この時期に多くの人が悩まされる頭痛は、気圧の変化が原因となっているようですね。痛みの強さには個人差がありますので、我慢しないで専門のお医者さんに診てもらい正しい対処法を教えてもらえると、安心して日々の頭痛とも上手く付き合っていけるのではないでしょうか。

頭痛を緩和する方法や対策

緊張型頭痛をお持ちの方は

首肩まわりの筋肉をほぐすと効果的なため、入浴や蒸しタオルなどでじっくり温め、ストレッチやマッサージをしてみて下さい。また、普段の生活でも工夫することが必要となってきます。長時間同じ姿勢でいないように、適度に席を立ってストレッチをしたり、ストレスがかかる環境に身を置かないようにしていきましょう。

 

ストレッチは、首を左右に倒したりゆっくりと回転させます。それぞれ、5~10回おこなってみてくださいね。

片頭痛が起こったら

頭蓋骨内の血管が広がり炎症を起こしている状態なので、血管を広げてしまう入浴や運動、マッサージなどは厳禁です。痛む部分を冷やし、静かな部屋で横になって休みましょう。こめかみを押さえて血行を阻害することも効果的です。

 

また、脳の血管を拡張・収縮させたりする物質を含む食品は避けましょう。血管を拡張・収縮させるポリフェノールやチラミンは、オリーブオイル、チーズ、赤ワイン、ハム・サラミなどイタリア料理には多く含まれます。イタリアンより和食を選ぶようにしましょう。

 

また、普段から頻繁に新幹線などの乗り物にのる人も注意が必要です。乗り物は特有のにおいや振動、気圧の変化で脳を刺激します。車窓からの風景を楽しみながら移動したいところですが、高速に風景が流れますので頭痛の引き金となります。座席の位置も窓側ではなく通路側を選び、他の新幹線とすれ違う時に起こる急激な気圧の変化を受けないようにしましょう。

 

気圧などの環境の変化には脳が過剰反応しやすく、頭痛を誘発します。エレベーターに乗るだけで気圧の変化により痛みを感じることもありますし、山登りや展望台にも注意しましょう。気圧の変化による片頭痛は、気圧の変化を直に受けないことはもちろんのこと、血管を広げてしまうような食べ物や飲み物には十分に注意していきましょう。

群発頭痛かもと思ったら!

痛みが激しい事もあるので、専門医の診察を受けるようにしましょう。痛みが出ている時期(1~2か月と言われている)は、飲酒や喫煙は避けた方が良いです。また、体内時計が関係していると言われている頭痛なので、普段から規則正しい生活を心がけることも大切です。

 

心配なのは、自分の判断が間違っていた時です。初めて感じる激しい激痛が起こった場合や涙や鼻水が片側ではない場合、1~2時間で症状が治まらない場合などは要注意です。重大な脳の病気が原因で激しい頭痛が起こっている可能性もあるので、直ちに神経内科や脳神経外科、救急外来などを受診してください。

まとめ


 

梅雨の時期に起こる「頭痛」は、気圧の変化が影響する「片頭痛」が原因のようですね。とは言っても、頭痛の症状には細かく違いがあり一概には片頭痛と判断できません。

 

気圧や光などの外的要因で起こるものもあれば、生活習慣からくる不調、さらには重大な病気のサインかもしれません。頭痛が起こったら、無理をせず静かな部屋で安静にしてくださいね。

 

どんな症状かにより頭痛の原因も変わり、患部を温める場合と冷やす場合、食べて良いものや控えた方が良いものなど、頭痛を緩和させるためにも対処法は変わってきます。万が一、激しい痛みで吐き気や手のしびれなど、他の症状も出てくるようであれば、すぐに医療機関へ行き、大きな病気でないか受診しておきましょう。

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