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美容師さんっていつからいるの…? 美容師の歴史を学ぼう!


 

今やコンビニと同じくらい日本中に展開している美容室や理容室。髪を切りたくなったり染めたくなったら当たり前に美容室に行っていますが、美容室が誕生したのがいつなのかを知っている人って少ないはず。

 

ヘアカットが仕事として誕生したのは、なんと紀元前3000~4000年頃、文明が進んでいたエジプトだと言われています。今からおよそ5000年前のこと。その時代から現在まで続いているって、ちょっとびっくりですよね。今回はヘアカットのプロ・美容師の歴史を学んでいきたいと思います。

日本のヘアカットの歴史

日本でも、髪を手入れする仕事は1100年頃の鎌倉時代から確認されているのですが、現在の理・美容室とは仕事が少し違いました。日本では男性も女性も「髪結い」の文化があり、当時の、現代でいうスタイリストさんたちの仕事は髪を結うことだったのです。髪を結うサービスを行うお店の名前も「髪結い所」。

 

髪結いさんの仕事が現代の形に近づいてくるのは、明治時代の頃。髪型を自由にしてもよいという「断髪令」が出され、髪結いのヘアスタイルが文化だった日本に大きな転機が訪れます。その後は外国の文化がどんどん入ってくるようになり、徐々に個性的なヘアスタイルも誕生していきます。

美容師の誕生

初の美容学校誕生

外国文化の影響を受けて少しずつ現代の形に近づいてきたヘアスタイルですが、「美容師さん」の誕生はいつからなのでしょうか?

現在、理・美容師になるには勉強して免許を取得しなければなりませんが、大正時代には日本で始めての美容学校が誕生しています。1913年、東京に「東京女子美髪学校」が設立され、髪結いの技術も引き続き継承しながら、髪のプロが誕生していきました。

この学校では髪に関するだけのことにとどまらず、すでに現在のエステに近いような施術も教えていたそうですよ。長い間髪結いの文化だった日本ですが、その後も同じような学校が次々と設立され、技術はぐんぐん上がっていきます。

「美容師」の誕生

皆さんは、理容室と美容室、どちらでヘアカットしてもらいますか?その2つの違いは、理容室では顔そりや刈込といった施術によって容姿を整えるための場所。一方で美容室ではカラーリングやパーマの施術を通して容姿を美しくするための場所とされています。

かつては理容室=男性、美容室=女性の行く場所というイメージが強かったものの、現在はそのイメージはほとんどなくなっています。

 

さて、日本では大正時代から学校が続々と誕生し、さまざまなヘアスタイルも生まれていきましたが、理容師・美容師が免許で区別されるようになるのは、まだもう少し先のこと。

 
1947年に理容師全般の職務や資格を規定する「理容師法」が誕生し、10年後、1957年になると理容師法から独立する形で「美容師法」が誕生しました。現在、この法律には理容師と比べて美容師の仕事を「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により容姿を美しくすること」と定められています。“キレイにするためのヘアカット”が仕事の美容師ですが、約60年前に、今の形での美容師が誕生していたのですね。
 

カットの革命・ヴィダル・サスーンカット

カットという技術が誕生するまで、日本には髪を切るという概念がありませんでした。ちょんまげやまとめ髪にしていたので髪を切る必要がなく、女性に関しては特に、一生伸ばし続けていたという人も多くいました。男性に関しては武士は短刀で整える程度で、庶民はなんと毛を抜いて整えていたとのこと。

今では考えられませんが、カットが誕生するまではそれぞれが自分の髪型を整えていたのですね。

 

その後1950年代に美容師が誕生した当時は、ヘアカットよりもスタイリングでキレイに見せるということが主流の技術でした。現在、美容室に行けばあたり前のようにパパッと髪を切ってもらえますが、その技術も、長い時間をかけて開発されてきたものなのです。

 
カット技術の革命とも言えるのが、ドライヤーやヘアアイロンのブランドで知られる、イギリス生まれのイスラエル人、ヴィダル・サスーンが編み出した「サスーンカット」です。現在世界中で主流になっている、髪の毛をブロック分けしてピンで留め、その髪の毛を、ハサミを持っていないほうの手の人差し指と中指で挟むように持ち、指のすきまから約1センチの厚さで引き出して切る技術は、彼が開発したものでした。日本には1980年代頃、この技術がヨーロッパから到来し、ヘアカットの技術は大きく進化していきます。

 

ヘアカラーの歴史

ヘアカラーの起源は、遥か昔の旧石器時代。かつては樹木の汁や植物を使って髪を染めていたと言われています。その後19世紀に入るとフランスで、現在も使用されているアルカリのカラー剤が誕生しました。日本には1900年に染毛剤が発売され、1960年ごろには現在と同じようなブリーチやカラースプレーなども誕生します。

 

サスーンカットによって格段的に進化したヘアカット技術。1990年代を迎えると、今度は日本でヘアカラーが大流行し始めます。カラーも始まるとなると、もう現在の美容室と全く変わりませんよね。

 

1990年代のカラーブームは「第1次カラーリングブーム」と言われているのですが、2000年代をむかえると、今度は「第2次カラーリングブーム」がはじまります。カラーは髪を痛めるものですが、髪に優しいカラー剤や髪を痛めない美容師の技術の開発などが進み、ヘアカラーも一般的になってきたのです。

 

 
美容師の歴史を学んでみると、何千年も前からはじまったヘアカットは、近年ものすごいスピードで進化していることがわかります。これからも、美容師の皆さんの努力により、新しい技術やスタイルがたくさん生み出されていくのではないでしょうか。

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