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美容師になるまでに利用した奨学金返済について

美容師になるには、ほとんどの場合まず美容の専門学校に通って勉強します。当然、入学金や学費、在学中の生活費が必要です。その資金を援助してくれるのが奨学金制度です。どのようなメリットや注意点があるのでしょうか。

奨学金制度の仕組みと種類

「奨学金」と言えば、独立行政法人の「日本学生支援機構」が有名です。高校時代の成績が優秀でありながら経済的事情で進学できない学生に対して、進学後に奨学金を貸与します。例えば美容師になりたくて専門学校に通うのであれば、毎月3~12万円です。申し込みには高校の学校長の推薦が必要です。

貸与なので、卒業して半年経ってから借りた金額に応じて9~16年かけて返済しなければいけません。成績や親の年収に応じて無利息で借りられる「第一種」と有利息の「第二種」があり、第一種に認定されたなら第二種との併用が可能です。

奨学金制度は他にも自治体による無利息の「育英会」や、新聞配達をする代わりに返済不要の奨学金が新聞社から支給される「新聞奨学生制度」などがあります。奨学金とは異なるものの金融機関による「教育ローン」もあります。利息は高くなりますが、成績に関係なく入学前から借りれるのが大きなメリットです。

奨学金や教育ローンは金利に要注意

有利息の奨学金や教育ローンは、元本に加えて利息を返済しなければいけません。そのほとんどが「元利均等返済」です。毎月の返済額が一定であり、その中から利息が優先して返済され残りで元本を返済します。返済の計画は立てやすいですが、最初の頃はなかなか元本が減らないのがデメリットです。

美容師になっても最初の頃は収入が少なく、奨学金の返済額が多いと大きな負担になります。可能な限り金利が低いところから貸与を受けたいものです。例えば288万円を借りて16年かけて返済する場合(日本学生支援機構から2年間貸与される最高額と最長の返済期間)、金利が年利3%と5%、10%では返済額に以下の違いがあります。

金利3%の場合

金利5%の場合

金利10%の場合

もしも返済に困ってしまったら

奨学金や教育ローンは返済が滞ると連帯保証人に迷惑をかけたり、給料を差し押さえられたりします。最悪の場合、自己破産などの債務整理をしなければいけません。月々の返済が苦しい時は事前に貸与を受けたところに相談しましょう。月々の返済額を見直すなど何らかの対策を考えてくれるはずです。

カードローンは安定した収入があれば簡単に借りれて、ほとんどが残高に応じて返済額が少なくなる「リボルビング払い」です。借り換えによって月々の返済が楽になる場合もあります。けれども年利は15~18%であり、完済には時間がかかります。

奨学金や教育ローンは一時的にせよ、進学時の金銭的な不安を解消し、学業に専念できるシステムです。ただし、いずれ返済しなければいけないので貯金やアルバイトで賄えないか、無理なく返済できる金額はいくらか事前のシミュレーションが必要です。

利用するからには熱心に勉強して、無駄にならないよう心がけましょう。美容師になって早くスタイリストに昇格すれば収入が増えるので余裕ができるはずです。

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