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美容師ならば一度は考える!「独立の時期や年齢」と「独立までの期間にしておくこと」


 

美容師が誰もが一度は考え、夢見るのが“独立”。自分の理想のお店を持って、一国一城の主に!

でも、どのくらいのキャリアや年齢なら独立できるのでしょうか?

また、独立するにはどのような方法があるのでしょうか? 決められた時期や期間はないですが、どのようなタイミングが多いのかを見ていきましょう。

自由に働けるだけじゃない!独立をするメリットとは?

雇われている内は、サロンのルールに従って働くことが必須。ですが、独立して自分のお店を持つことで、ある程度自分の好きなように働くことができるように。

お休みが取りやすくなる

働いた分が自分の収入になるため、「週に5日はお休み!」というわけにはもちろんいきませんが、営業時間や定休日などもある程度自分の好きなように設定することができます。無理に営業時間いっぱいにサロンを開けておかなくても、お客様の予約が入っていない日には閉店時間を早めるなど、融通を利かせた働き方が可能に。

家族とのイベントがある日には午前中だけお休みをしたり、年に数回は連休を作って旅行に行ったりもできるようになります。

好きな商材を使える

チェーンのサロンだと、会社で決められた商材を使うことが義務付けられていることが多々。仕入れの関係や、店舗によって店販歩合にばらつきが出ないようにそのようになっていることが多いのですが、自分で運営するサロンなら自分の好きな商材を使うことができます。新しいものが発売されたらそちらに切り替えたり、季節によって使用する商材を変えたり、自分の好みやタイミングで商材を変えられるのも大きなメリットですね。

自分好みの内装を作れる

内装もメニューも自分で0から作ることができるので、自分好みの雰囲気の中で働けるという点もメリット。もちろん予算との兼ね合いもありますが、ナチュラルな雰囲気にしたい、ヨーロッパ調のインテリアを置きたい、シックな色合いにしたいなど、自分のセンスを活かしてサロンのプロデュースをすることができます。

頑張れば頑張るほど収入アップ!

月給制や時給制で働く場合にはある程度の歩合はつくものの、そこまで大きく収入が増えるということはありません。ただ、自分で運営をする場合には必要経費を抜いた分は全て自分の収入になるので、頑張って働いた分はしっかりと給料になって返ってくるのも嬉しいメリット。

稼げなかった月も誰かのせいではなくて自己責任なので、原因を考えた上で「来月は絶対頑張るぞ!」とポジティブに捉えられればみるみる収入アップが狙えるはず。

 
 

どうでしょうか?

今後のキャリアについて悩んでいる方も、これを読んで「やっぱり独立したい!」と思えたはず。では、具体的に独立に向けてどのように進んでいけば良いのかを見ていきましょう。

独立にベストなタイミングってあるの?

美容業界では、自分の将来のビジョンを30代までに考えなくてはならないと言われています。

サロンのお客様は女性が中心であり、美容師は“若い人がいい”と思うお客様が多いのが大きな理由です。

また、若い女性のお客様が多いことも理由の一つ。もし自分がお客様の立場なら、流行の髪形にしてもらおうとサロンに来たのに、20も30も年上の人だと、いくら経験を積んでいるとしてもちょっと不安になりませんか?

このような美容業界の需要の問題によって、30歳をすぎたら、自分の身の振り方を考えていかなければならないと言われているのです。

これらの理由から、美容師の賃金は40代前半をピークに下がっていくと言われています。

特に家族を持つ男性は、人生で一番お金が必要な時期に賃金が下がっていくということになるので、廃業するか、独立するかという厳しい選択を迫られることになるのです。

独立のベストな年齢はだいたいどのくらい?

上述のことを踏まえて、美容師が独立するのにベストな年齢は30歳前後といわれています。資格を取ってから、だいたい8~10年くらいが理想的。美容師の仕事は一日中立ちっぱなしの体力仕事です。

独立後、開業して落ち着くまでの何年かは忙しい時期が続きますし、自分のサイクルをしっかり作るためにも、下地が出来たら早めに独立を目指して動き出しましょう。また、あまり遅くなってしまうと、開業の為の資金集めで融資を受けにくくなってしまうこともあるので、さまざまな可能性を視野に入れながら、自分は何歳までに独立する! という目標を立てておくといいかもしれませんね。

3つの独立方法

サロンの独立には、大きく分けて3つの方法があります。

1、オリジナルサロン

いわゆる「独立」と聞いてまずはじめに想像するのがこの形でしょう。自分がオーナーとなって店舗を経営する独立方法です。サロン名からお店の外装、内装のコンセプトまで全て自分の好きなように決定できるもの。開業準備はとても大変ですが、自分が理想としているサロンを一から作り上げることが出来るので、多くの美容師が選ぶことの多い方法です。

2、のれんわけサロン・フランチャイズ

のれんわけサロンとは、これまで働いてきた美容室と契約を結び、その美容室のブランド・ノウハウを使用して開業する方法です。初期費用は独立するサロンオーナーの負担となりますが、ブランドやノウハウがそのまま利用できるので、比較的安定した経営を見込むことが出来ます。

フランチャイズサロンはのれんわけサロンとほとんど一緒ですが、勤務経験のないサロンと契約を結ぶ形になります。月々、契約している店舗にお金を払うことになるので、トラブルが起きないように細心の注意が必要です。

どちらも、ある程度のサロンコンセプトやメニューなどが決まっていることが多いので、0から作り上げるというよりも「既にあるお店を任される」という印象になるかもしれませんね。

3、パートナーシップサロン

開業者とパートナーが役割分担し、協力して運営をおこなっていくのがパートナーサロンです。開業者は店舗全体の管理、パートナーは初期費用の負担とサポートにまわり、売り上げを共有するという形になります。この方法はリスクを分担できるというメリットはありますが、明確な取り決めをおこなっておかないとトラブルになる可能性も出てくるので気をつけましょう。

目指している明確なゴールが同じパートナーであれば話を進めるのにもスムーズですが、少しでも食い違いがあるとうまくいかないことも多くなってしまいます。

独立するために!必ず決めるべき5つのこと

スタイリストとしての経験もばっちり、年齢も独立適応期!さあ、早速独立をして自分の理想のサロンを開こう!…そんな風に意気込んでいるあなた。残念ながら、経験と気合いだけでは乗り切れないのが独立というもの。

まずは独立を目指すために最低限考えておくための5つのことをご紹介するので、しっかり用意して備えましょう。

  1. 独立資金について
  2. 何より大切になるのは、開業をするための資金。物件を借りるのにも、内装工事を始めるのにも必ずお金は必要になります!融資を受けることもできるので、まずはしっかり必要な金額について調べておきましょう。

    工事にいくら、集客にいくら、など、具体的な金額が浮かばなければ既に独立をしている先輩スタッフに聞いてみてもいいですね。

  3. 一緒に働くスタッフ
  4. 1人で独立をするのか、それとも一緒に働く同僚と一緒にサロンを立ち上げるのか、はたまた専門学校時代の同期と一緒に立ち上げるのか。一緒に働くスタッフの数を決めていきます。独立して最初の頃は集客が安定せずにお給料を支払うことも難しいので、なるべく少人数で始めた方が良いかもしれませんね。

  5. サロンで提供するメニュー
  6. カット専門店にするのか、カラー専門店にするのか、ヘアケアに特化するのかトータルビューティーを扱うのか。サロンで提供するメニューについても決めておくことが必要です。

    それによってサロンの内装から価格設定、今後雇用するスタッフも大きく変わってきますよ。悩んだ場合には、自分の得意なメニューを看板メニューにすることで集客もしやすくなるはず。

  7. 集客方法
  8. せっかくサロンをオープンしても、告知をしっかりしないと誰にも知ってもらえず、お客様が全然来ない…という事態に陥ってしまうことも。そうならないために、SNSやネット広告、ホームページの作成やチラシ作成などについても決めていく必要があります。自分を指名してくれるお客様に伝える場合は、必ず働いていたサロンのオーナーに確認してからにしましょう。お客様をサロンから奪う形になると、トラブルのもとになります。

  9. オープンするサロンの立地
  10. 今まで働いていたサロンの近隣なのか、自分の生まれ育った故郷に戻るのか。駅の近くにするのか住宅街の中にするのか。サロンのターゲットによっても立地するべき場所は大きく異なってきます。

    「この街が好きだから」という理由だけで決めるのは絶対にNG!場所を決めたとしても、必ず物件を選ぶ前には実際に足を運んで、周りに住んでいる人の様子やライバル店の有無を確認するようにしましょう。

独立までの期間にしておくこと

独立を考えるときに重要なのが、失敗をしないための準備です。どの業界でもそうですが準備をしっかりとせずに開業すると失敗する確率が高くなります。準備をしっかりと行い独立しましょう。

コンセプト設計

まずはコンセプト設計が大切です。いざ、独立して開業しよう! という時、何を指針にして物事を決めて行ったらいいか分からなければ、サロンが成功するイメージも沸きません。開業理由や目的をしっかり定めることで、ターゲットとする客層や開業場所、お店の内装なども具体的にイメージできるようになります。

あなたの夢や希望を現実のものとして実行するために、まずは「コンセプト」を決めましょう。

資金調達

独立にはたくさんのお金が必要です。お店を出す場所にもよりますが、一般的には600万円以上、地方の場合でも400万円以上ないと独立できません。

物件を借りる費用、内装工事費、必要な機材や道具を買う費用、お店の宣伝をするための広告やホームページ開設費用などの初期費用の他に、オープン後の運転資金も必要になってきます。これらの資金を賄うためには、最初に貯金を頑張って大金を貯めるか、国・自治体などから融資を受けるという方法があります。

物件選び

物件選びは開業後のお店の売り上げにも大きく関わってきます。ポイントとしてはやはり目につきやすい立地である事。なるべく多くのお客様に来店して欲しいと考えるのであれば、多少費用が掛かっても目立つ好立地物件を探していきましょう。その際に指標となるのがコンセプトです。コンセプトからずれないように意識しながら、候補地の市場調査を行って最適な場所を見つけましょう。

内装工事や設備選びなど

美容室の開業の場合、一般の職業よりも水と電気を多く使います。そのため、水道の配管などを取り替えないと対応できないこともあり、「内装工事費」は特に費用がかかります。また、美容室には欠かせない椅子や鏡、シャンプー台などの設備もなかなか費用がかかるようで、スタイリングチェアは1台10万円から20万円ほど、シャンプー台は50万円から100万円ほどするものもあり、機材の台数によって必要資金は大きく変わってきます。

 

お店の規模にもよりますが100万円~200万円ほど見積もっておいた方が良いでしょう。

ただし、中古品などを扱うお店をうまく利用すれば、もう少し費用を抑えることが出来るようです。例えば、「ビューティガレージ」のようなプロ向けの美容器具を専門で扱っているショップでは「中古」の商品も多数取り扱っているので、うまく利用すると初期費用を削減することができるでしょう。

助成金や独立開業支援について知ろう!

美容師が開業してお店を持つためには多額のお金が必要ですが、起業する人が受けることが出来る様々なサポートもありますよ。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、融資を必要としている人たちにお金の融資を行ってくれる機関です。日本政策金融公庫で融資してもらうには、事業計画書をしっかりと作成し審査を受けることでお金を融資してもらえます。日本政策金融公庫でお金の融資を考えている場合には、コンサルタントなどの専門家に事業計画書を作成してもらうと審査に通りやすくなります。

全国信用保証協会連合会

全国信用保証協会連合会で保証人になってもらい銀行から融資を受けるという方法もあります。全国信用保証協会連合会に信用保証料を支払う必要がありますが、保証が受けられることで銀行からお金を融資してもらうことができます。

中小企業融資制度を利用する

新たに事業を立ち上げる場合には、中小企業融資制度の「創業者支援資金」や「小規模企業育成資金」などといった補助金を受け取れる場合があります。助成金ということなので返済しなくてもいいのが魅力的ですが、年度ごとの募集になるため、開業する際にはチェックしてみると良いでしょう。

サロンの独立支援制度を利用する

美容室が独自に「独立支援制度」を設けているお店もあります。この独立支援制度があるサロンでは、独立するために必要なノウハウをしっかり教えてくれる他、「祝い金」などをもらえることもあるそうなので、将来開業したい人にはぴったりな環境ですね。さらに独立した際には従業員やお客様から、「独立祝い」として花束やワイン、シャンパンなどのプレゼントが贈られることも。お客様はその後もサロンの常連になってくれるかもしれませんし、独立前から良好な関係を作っておきたいですね。

独立するために必要な顧客の獲得方法とは

独立した後に安定した経営を行うためには、多くの顧客を獲得する必要があります。独立する前のお店でお得意様だった方も、新しい店舗に来てくれるでしょう。ですが、その顧客だけでお店を回していくわけにはいきません。新しい顧客を作ることを考えましょう。

 

まずはターゲットを考える

顧客を獲得する前に大切なのが、どのような顧客をターゲットとするかはっきりと決めておくことです。男性なのか女性なのか、年齢はどの程度なのか、職業は?などといったことを細かく想定しておくことで、どの層をターゲットに売り込みを行えばいいのかはっきりします。

また、ターゲットをはっきりしておくと、その層の人たちがどのような曜日のどのような時間帯にお店に来やすいのか、またはどの場所に集まりやすいのかわかり、どこで営業を行えばいいのかが明確になるのです。

 

SNSを駆使する

ネットで集客を行うことを考えたときにも、20代女性ならばインスタグラム、30代ならばフェイスブックというように利用するSNSの種類も使い分けることができます。また、LINEで予約ができるようにしておくと、若い世代は予約しやすいかもしれません。

もちろん、きちんとしたホームページも作っておくことも大切です。知識がない場合は、業者に委託し、おしゃれなホームページを作ってもらいましょう。また、美容系のサイトに登録しておくのもおすすめ。自分の作ったヘアスタイルを掲載しておくことで、そのスタイルを気に入った人がお店に来店してくれる可能性が高くなります。

 

地道にポスティングを行う

ネットでの集客だけでなく、ポスティングを行うのも、新規の顧客を獲得するにはおすすめの方法です。新規のお客様に対するクーポンを付けておけば、お得に感じた方がお店に来てくれるでしょう。新聞広告として出す場合には、広告を出す曜日にも注意が必要です。広告が多くない曜日に出すことで、他のお店の広告に埋もれる心配がなくなります。

また、一度来てくれた顧客を離さないようにすることも大切。スタンプカードを作り、メールアドレスや住所などを登録してもらうのはもちろん、何回か通うとトリートメント無料などといったサービスを作っておくのもおすすめです。

美容師の年齢層とは

美容師のランクには見習いの「アシスタント」からカットやパーマなどを担当する一人前の「スタイリスト」まで、様々なものがありますよね。しかしほとんどの人はアシスタントからキャリアがスタートし、大体3年~5年ほどの期間を過ごすことになります。さらに美容師の専門学校は卒業までに2年ほどかかるので、スタイリストとしてデビューできるまで合計で5年~7年かかることも。20代前半でヘアサロンに就職し、20代後半から30代前半にスタイリストに昇進するのが一般的です。

ヘアサロンで働いている人の年齢層としては20代が比較的多く、その次に30代前半。それ以上の年代になると、独立・開業してサロンを離れる人が多いようです。しかし30代でチーフや店長、マネージャーに昇進した人は、勤めているヘアサロンに残ることもあります。逆にいうと、30代以上の年代でサロンで働いている人は、何かしらの役職を担当していることが多いと言えるんですね。

 

40代寿命説?!美容師に年齢制限はあるの?

美容師には表立った年齢制限はありません。ただ、ヘアサロンの方針として若いスタッフを中心に活気のあるサロンにしたい、ということで「30歳まで」「20代歓迎」と応募資格を定めているところはあります。もちろん30代になったからといって美容師としての求人が全くなくなるわけではなく、「美容師免許」を持っていればOKというサロンも多いので、いろいろなヘアサロンの求人を探してみるといいでしょう。

 

体力的に厳しくなる

ただし、求人があっても年齢を重ねることで美容師として働くことが厳しくなっていくという面もあります。美容師業界には「40代定年説」という言葉があるほどで、場合によっては40代以降で美容師として働き続けていくのは辛いと考えられているそう。というのは、美容師の仕事は立ちっぱなしのハードワークということもあり、段々体力的についていけなくなるんですね。上述したように、長年ヘアサロンに勤めていると店長に抜擢され、店舗の運営にまわることで仕事が落ち着く可能性もありますが、長く勤めれば誰でもキャリアアップできるとは限りません。昇進できなかった人は、体力の限界で離職することもあるんです。

 

賃金が低下していく

また「40代定年説」と言われる最大の理由として、「賃金の低下」も挙げられます。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、美容師の年収のピークは40代前半で、それ以降になると伸び悩むことになってしまうそう。40代となれば家族を養っている人も多いので、やむなく離職していく人も少なくないようです。また長く美容師の業界に勤めていると転職の際に融通が利かないことも考えられます。長く美容師の仕事を続けたい人は、独立・開業を視野に入れて、費用をしっかりと蓄えながら働くといいでしょう。

 

むしろ40代歓迎のサロンも!

なお、最近では30代~50代の「大人女性」を対象にしたヘアサロンも増えているようで、そこでは働いているスタッフも30代、40代の割合が高くなっているそう。雰囲気に合ったベテランの美容師を求めているところが多いようなので、こういったところに転職するのもいいかもしれませんね。

 

訪問美容師、ケア理容師という働き方

さらに、働き方を変えて、美容師の経験が活かせる職業に転職するのもオススメですよ。例えば介護の分野には「ケア理容師」という、老人や体が不自由な人を対象に理容サービスを提供するという職種があります。年齢による制限は特になく、主婦でも働いている人が多いそう。またカットやカラーリングなどの専門店でも30代、40代が活躍していることが珍しくないので、転職を考えるのも1つの方法だと言えるでしょう。

 

各年代で違う美容師の給与

美容師のキャリアの一般的な流れとしては上述したように、20代でアシスタントの期間を経てからスタイリストとしてデビュー、30代以降になると店長になることもあり、そこまでは給与が上がっていく傾向にあります。20代の年収だと200万~300万と比較的少ないですが、それはアシスタントやスタイリストになりたての「Jrスタイリスト」の割合が多く、指名客が少ない、もしくはいないことがその理由ですね。

 

そして30代になると350万円~450万円と年収の相場が一気に上がり、さらに40代前半だと480万円まで上がっていきます。ヘアサロンは指名数や施術数に応じて収入がアップする「歩合制」を取り入れている店舗が多いので、スキルが身について人気が高くなればなるほど高く安定した収入が期待できるというわけです。また店長になると役職手当が付きますし、講師としてサロンや美容スクールなどで後進を育成して給与をもらうという選択肢も。美容師のキャリアプランは様々なので、自分に合った働き方を見つけていきましょう。

 

美容師が独立したいと考える理由とは?

美容師という仕事は、ドラマなどでも舞台になるような華やかなお仕事のイメージがありますが、実際は給料も高いとはいえず、労働時間も長い上、常に新しい技術が登場するので勉強し続けなければならない業界でもあります。

やはりその根底にあるのは、“技術”を学ばせてもらえる場という概念があるからでしょう。

そんな中で経験を積み、しっかりとした技術を身につけることが出来た人に限り、いよいよ独立という道を選ぶことが出来ます。

 

独立して成功すれば、サロンに勤めていたときよりも収入は多くなりますし、時間も自分しだいでコントロールすることが可能になります。また、雇われ美容師として働くことが出来るのが20代・30代という若い世代中心になってくるので、男女共にとても独立志向の高い業界になっています。

独立失敗のよくある3つの理由と、失敗しないための方法

自分のお店を持って、いつか必ず有名になる。そんな夢を持って独立したはいいものの、数年で上手くいかなくなってやむなく閉店・・・なんてことも残念ながらよくある話なのです。では、失敗をしてしまうのか。よくある理由と、失敗しないための方法についてご紹介します。

お客様への告知がうまくいっていない

新しいサロンをオープンするに当たって、まず最も大切なのはたくさんのお客様に知ってもらうということ。せっかく希望の日時通りにサロンをオープンできたとしても、お客様がそのことを知らなければ来店をしてもらえません。

サロンのホームページを作ったなら、まずはそれを自分のSNSで投稿して、友人に広めてもらうことも大切。ホームページはなかったとしても、最低限お店の外装写真を何枚かとオープンの日付の投稿はマストです。

 

その他、手作りでもいいのでチラシを制作して、サロンの前で配ったりご近所にポスティングをすることも必要。「忙しくてそんな時間ないよ…」という人は、友人に頼んで手伝ってもらうようにしましょう。お客様が定着してくれるまでは、そういった地道な努力が重要なのです。

立地とコンセプトが合っていない

東京で経験を積んで、愛する地元に戻ってサロンをオープン。なのになぜか全然お客様が来てくれない…。そういう失敗の場合、原因は「サロンのコンセプトと立地が合っていない」ということが考えられます。

ターゲットが20~30代の若い女性、ダブルカラーなどの明るめカラーを得意とするサロンだったとして、40代の主婦層が多く住む住宅街にサロンがあったらどうでしょうか。最初は珍しいサロンなのでお客様が来てくれるかもしれませんが、リピーターになってくれるようなお客様は少ないでしょう。

 

どれだけ良い商材を使っていても、どれだけ美容師としての腕が良かったとしても、立地1つだけでサロンの運命は大きく変わってきてしまうのです。立地を決める場合には、「ここに開きたい」という希望だけでなく、その周辺に住んでいる人の年齢層や街の雰囲気、周囲にあるライバル店の様子まで細かく知ることが大切。ネット上の情報だけでなく、必ず何度か足を運んだうえで決定するようにしましょう。

価格設定など、数字の管理がしっかりできていない

開業資金として用意した金額を全て開業までに使い切ってしまったり、高い商材を使っているのに価格設定を安くしすぎたり、数字の管理がしっかりと出来ていないことも失敗してしまう大きな原因の1つです。

 

雇用されている立場からサロンの運営をする立場に変わることによって、今まではしてこなかった利益の計算なども必要になってきます。開業前にどれだけお金に関するセミナーや講習を受けたとしても、これまでに全くお金の管理経験のない人は、ついついここでつまずいてしまいがち。最悪の場合だと自分の給料に回せる分もなくなって、自己破綻となってしまうことも…。

 

そうならないために、1人で経営するのが不安な内は社労士さんや税理士さんに相談しながら進めていくというのも一つの手です。慣れてくると、「この月は例年これくらいの来客数があるからこれくらいの売り上げ見込みだろう」というところまで感覚で分かるようになってくるはず。

 
 

ここで挙げた以外にも、思うようにスタッフの採用ができない、忙しくて休みを取ることが出来ずに体調を崩してしまう、など様々な事態が想定されます。

それらのリスクを想定した上で、実際どのように解決をしていくのかという対処法まで考えた上で独立ができることがベストですね。

美容師が独立・開業するための資金は?

一般的に美容室を開業するために必要な初期費用は、テナントを借りた場合1,000万円~2,000万円程だと言われています。しかしこれ程の金額をすべて自前で用意するのは困難なので、金融機関から融資を受けて初期費用をまかなう事になるでしょう。その場合、開業に必要な費用の総額を「開業費用」、そのうち自前で用意できる資金を「自己資金」と呼びます。例えば日本政策金融公庫の「新創業融資制度」では、開業費用の10%以上の自己資金を用意できていれば融資の対象になるとのことなので、開業費用が1,500万円だとしたら150万円の自己資金が用意できればいいわけですね。

 

しかし融資条件の最低限度額でお金を借りるのは、後のことを考えるとあまり得策ではありませんし、また実際に10%の自己資金で融資を受けることができたケースは稀だそうです。開業に必要な自己資金は現実的なところで開業費用の1/3ほどと言われており、半分用意できれば理想的だと言えるそう。1,500万円で開業しようとするのなら、500万円~750万円ほどの自己資金を用意しておいた方が良いでしょう。

独立した場合の美容師の年収は

雇われて働いている美容師の年収の平均年収は、250万円ほどといわれています。では、独立した場合には、年収はいくらくらいになるのでしょうか。

 

独立してどの程度成功するのか、1店舗で経営を行うのか、または多店舗経営を行うのかによっても違いますが、1店舗で経営を行った場合、年収は600~1,000万円ほどになるといわれています。ですが、年収とはすべてが自分の手取りとなるわけではありません。ここから様々なものが引かれて、自分の手取り額となります。

 

600~1,000万円がお店の売上だとします。すると、そこから美容材料費10%、家賃10%、その他20%という経費を差し引かないといけません。もしも人を雇っていた場合には、ここから人件費も引くことに。1人でお店をしていて人件費がかからない場合で考えると、売り上げは600万円ならば手取りは360万円。売り上げが1,000万円ならば手取りは600万円となります。もしも売り上げが1,000万円で1人雇っていると、この手取りの600万円から賃金もひかないといけません。しかし、独立することによって雇われているときよりも給与がもらえる確率は高くなると想定されます。

 

独立し、多店舗経営できるくらいまで成功すれば、自分の年収は数千万ほどとなり、美容師として収入面ではかなり成功している人といえます。美容師としてどんどん稼いでいきたいという人は、多店舗経営をして軌道に乗せることが大切なのです。

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