回り道の末たどり着いたセラピストという天職

毎日更新!2024年03月28日 (木)
vol.4 回り道の末にたどり着いたセラピストという”天職”)

長い人生、回り道することもある。思い描く人生など、そう簡単にたどり着けるものではない。一番残念なのは、回り道さえなく、敷かれたレールの上を悶々と走り続ける人生だ。現在、バダンバルー・新宿店で店長として活躍する益田瑠美さん。いまでこそ、職場で輝きを放っているが、社会人になって6年近くは、違和感とともに歩んでいた。30歳を前に、その足跡を振り返った時、体が反応。まずやってみることからはじめ、セラピストという“天職”にたどり着いた。

毎日終電帰宅の「消耗」の6年間

益田瑠美さん

毎日終電で帰宅。業務に追われる毎日で、体はクタクタ。休みの日は、その体をリフレッシュさせるのが精いっぱいという日々が続いた。社会人として最初に就職した企業。持ち前のバイタリティで、しっかり結果を出し、会社での評価は高まっていた。だが、同時に心の違和感も強くなっていた。入社から6年が過ぎたころだった。まさに「消耗」という言葉がぴったりの6年間だった。

30歳を前にした時、益田さんは考える。「このままここでさらにステップアップしていくべき」なのか、「自分のやりたいことを一からでもやる」のがいいのか…。霞がかかっていた目の前に2つの大きな選択肢が浮かぶ。益田さんが選んだのは後者だった。「やらずに後悔するならやって後悔した方がいい」。益田さんの行動哲学に則った結果だった。

人を喜ばせる仕事がしたい

益田瑠美さん

やりたいことはハッキリしていた。「人を直接喜ばせる仕事」。それがなにかを明確にする出来事もあった。気分転換に訪れたアロマサロン。そこで、心身をほぐしてもらい、至福の思いをした。手のひらだけで人を幸せな気持ちにする職業がある。益田さんの中で、セラピストへの思いが一気に膨らんだ。おぼろげながら、以前からそうした思いがあったが、いろいろな巡りあわせで、その時、スイッチが入った。

目の前のモヤモヤが晴れた益田さんは、すぐに行動を起こす。ネットでセラピスト関連の情報を収集し、まずは専門学校に通うことを決意。仕事は継続し、土日をスクールに費やした。非常にハードな日々だった。そして1年後、専門学校を修了すると、転職先としてさまざまなセラピストを探索。最終的に、業界ナンバーワンの安心感を重視し、現在のボディワークへの転職を決断する。会社員からの転身に、周囲は否定的だったが、益田さんに迷いはなかった。

入社後は水を得た魚のように躍動

益田瑠美さん

同社に入ると、まずは研修だ。益田さんは大枚をはたいて自分でセラピストのスキルを学んでいたが、同社では無料で受けられる。「無料で学べるのには驚きました。こんなお得な情報はみんなに知ってもらいですね」と声を大にする。おまけに「スクールで学んだ内容より濃く、充実した研修で驚きました」と脱帽する。同社での研修は、専門学校よりも価値の高い、人間的にも成長できる内容だったという。自身の懐を痛めて学んだスキルに加え、店舗デビューを前提とした本格研修を受け益田さんは、みるみる上達し、見事にセラピストとしての資質を備え、デビューの日を迎える。

さすがに緊張でガチガチになったという益田さん。それでも、その日から水を得た魚のように躍動し、“第二の人生”を突き進む。2年半、同店舗で働いた益田さんは、接客やスキルはもちろん、人間的にも大きく成長。プロフェッショナルとしての風格を身につける。そして、次の配属先となったいまの新宿店の立ち上げスタッフとして異動することになる。今度は、いちスタッフではない。「店長」という肩書とともに副都心への“栄転”だ。

店内イメージ

場所柄、多忙なビジネスパーソンの来店も少なくない同店では、いかに顧客を心地よくするかがより以上に求められる。おまけに立ち上げだけに、集客は容易ではない。それでも益田さんは、最上のサービスで顧客へ満足を提供し続け、いまでは同店は都会のど真ん中にある癒しスポットとして、多くのリピーターが訪れる場所となっている。

自分の手でつかんだからある満足感

益田瑠美さん

振りかえれば、社会人生活を多忙なビジネスパーソンとしてスタートした益田さん。その彼女が、かつて自分のOL時代に癒してもらった側に日本一のビジネス街で回っているというのはなんとも不思議な因縁だ。もしも、最初から、セラピストになっていれば、どんな人生になっていたのか…。そればかりは、分からない。それでも益田さんは「企業勤めの経験は、施術される側の気持ちが分かるという点ではプラスになっています。ただ、最初の就職の時、もっと何をやりたいかを突き詰めておけばよかったかもしれないですね」といまだからこそ冷静に振りかえる。


店内イメージ

いまから6年前に戻れるなら、最初からセラピストの道へ進んでいたかもしれない。しかし、いまの益田さんは、6年のOL時代があるから存在する。少し回り道はしたが、幸運にもいまは“天職”と呼べる仕事にたどり着けた。「一生この仕事を続けていきたいですね。手だけで人を幸せにできる仕事なんてないと思います。このお仕事は、掃除も洗濯もあるし、立ち居振る舞い、コミュニケーション…いろいろなことが学べます。花嫁修業にだって最適じゃないでしょうか。私からいえるのは、このお仕事をするか迷っている人がいるなら、まずやってみること。それだけです」。後悔先に立たず。やらずにする後悔ほど、人生にとってマイナスなことはない。さらに言えば、天職は向こうからやってこない。自分の手でつかむしかないないのだ。

バダンバルー新宿店のeポイント

ボディワーク サロン内
副都心ど真ん中の癒し空間


新宿駅の地下街にある同店は、まさに副都心のど真ん中に位置する。ところが、一歩店内に足を踏み入れると、景色が一変。同店のコンセプトである、癒しの島「BALI」がそこにある。間接照明で落ち着いたムードが漂う空間は、調度品のほとんどを現地で調達しており、静かに流れるガムランの調べと相まって、急速に体をリラックスモードにしてくれる。常に顧客の気持ちに配慮した接客が、さらに都会の喧騒で疲れたメンタルを優しく癒し、施術室へ入るころには、身も心もリラックス状態になる。店長を筆頭に十分に教育されたスタッフによる施術は最上クラスで、いつの間にかまどろむ人も少なくないという。サービスはバリニーズヘッドスパ、バリニーズアロマトリートメント、バリニーズフェイスヒーリングの3種があり、コースは35分のトライアルからエクセレントと気分や予算によって多様に選択できる。

ボディワーク
株式会社ボディワーク
住所: 東京都港区赤坂1-1-14
URL: http://www.bodywork.co.jp/recruit/

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