美容スペシャリストな自分になるために

更新:2017.11.01

作成:2017.10.30

美容師

訪問美容の働き方について

訪問美容の働く場所

訪問美容の仕事は自宅や福祉施設などを訪問し、理美容の施術をすることです。自宅に住む高齢の方や障がいのある方、病院に入院している患者の方が対象。主なサービスとしては、利用者の状態や訪問先の環境にもよりますが、基本的にはヘアカットやシャンプーやヘアカラー、パーマなど、サロンと同じ施術メニューを提供しているようです。また、最近は美容師だけでなく、ネイリストを訪問美容業界に取り入れてところも増えてきています。

訪問美容の仕事

ここでは、訪問美容で働くとある人の1日に密着しました!仕事内容や訪問美容を通して学んだことをご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

9:00~ 訪問先へ出発

9:30~ 施設に到着

訪問美容は準備が大切です。訪問先から頂いたオーダーリストをもとに、訪問先や時間・施術メニューをチェック。前日には道具を準備しておきます。服装は、動きやすく清潔感のあるものがベスト!汗をかくからという理由でスウェットやジャージで行くのはNGです。

9:35~ 事務所の方にあいさつし、施術場所へ

職員にあいさつしたあと、施設スタッフと一緒に施術場所へと移動。着いたらすぐに準備をはじめて、施術スペースに道具を並べます。その際、ハサミやカミソリはお客さまの手が届かない場所に置くようにしましょう。

9:45~ 打ち合わせ

施設スタッフと打ち合わせを行ないます。施術を受ける方の体調や要望、当日の変更点などを確認。訪問美容では本人だけでなく、家族や施設スタッフの要望も必ず確認しなければなりません。双方の意見を聞き、どちらも満足できるベストな提案することが大切です。

9:50~ ご案内&カウンセリング

今回は10名のお客さまを2人で担当。はじめに行なうのがカウンセリングです。本人とスタッフの希望を踏まえつつ、介護のしやすさや手入れしやすさも考えながらヘアスタイルを提案します。次に行なうのが、体の状態チェック。ケガないか、補聴器をつけていないか、地肌や毛髪の状態など細かく確認します。

10:00~ 施術開始

いよいよ施術開始です。会話をしながら作業を進めていきます。カットにかけられる時間は一人あたり15分ほど。訪問美容では体への負担を考え、短時間で施術を行なわなければなりません。また安全面も考えて、感染症予防のために手指と器具を消毒することも大切です。

11:10~ 個室へ移動

次に、ベッド上での施術を望まれるお客さまの部屋へ移動。寝たきりの方はベッドでカットを行ないます。部屋に着いたらカウンセリングを行ない、体調や希望を確認。ベッドカットできる状態にセッティングして、施術を開始します。ここでは、必要に応じて施設スタッフに助けてもらい、手早く丁寧に作業するのがポイントです。

11:30~ 片付け

11:45~ 会計&退出

スタッフに報告書を確認してもらい会計。

以上が訪問美容現場の1日です。短時間の施術は意外とハードなのです。

訪問美容師として実際に働いている人の口コミ

では、訪問美容のお仕事をするうえでのやりがいはどこにあるのでしょうか?ここからは実際に現場で働く人たちの口コミをご紹介します。

日々、勉強させてもらっています!

私が担当するお客様は70~90代の人がほとんどです。そのため、「パーマをかけたいけど、同じ姿勢でいるのが疲れるから今回は辞めとくわ」という人も少なくありません。このようなお客様の不安や苦痛を取り除き、安心してサービスを受けてもらうためにはどうすべきかを常に考えて日々仕事に取り組んでいます。訪問美容の仕事をするうえでの楽しみはお客様との会話です。経験豊かな人生の大先輩のお話はユーモアがあり、とても魅力的。人生について教えてもらうことがとても多く、日々勉強させてもらっています。

毎日が楽しくなりました

たくさんのお客様と触れ合い、感謝の言葉をもらえることが訪問美容の魅力ですね。キレイになった自分の姿を見て喜んでいるお客様の笑顔を見ていると、「やって良かった!」とこっちまで幸せな気持ちになります。また、大先輩からのアドバイスや経験談はとても貴重で、辛いことがすぐに吹き飛んじゃうんです。訪問美容の仕事をはじめてからは、友人から「毎日楽しそうだね!」と言われるようになりました。

お客様の気持ちを考えて取り組むことが大切

訪問美容とサロンの違いは、満足してもらえるポイントが違うことです。綺麗になってもらうために技術を提供することはサロンと変わりませんが、訪問美容を利用される人の中には、障がいを抱えている人もいます。同じ姿勢が辛い人には手早く対応したりするなど、一人ひとりに合ったやり方で施術をしてもらわなければ、満足してもらうこともできません。ただキレイにすることでだけでなく、お客様の気持ちを考えて仕事に取り組むことが大切だと、この仕事を通して学びました。

訪問理美容サービスの現状と社会的課題

近年、理美容所に来ることができない消費者のために出張理美容サービスを利用することが増えてきています。しかし、まだまだ信頼性に欠ける部分があるため、安心してサービスを利用できるような環境づくりをしていかなければなりません。高齢者を狙って多額の料金の請求や事故に対する補償、無免許者が施術をしてしまう可能性もあります。これから訪問美容が必要な存在となっていくためには、社会的事業として安心・安全に消費者が利用できる仕組みを作り、世の中に認知される事業にしなければならないのです。

Author:美プロ編集部

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