美容スペシャリストな自分になるために

更新:2017.01.06

作成:2016.07.27

セラピスト

知識と技術を駆使して心身を癒やしてくれる専門家・セラピストとは


セラピストとは身につけた知識や技術を駆使して、お客様の心と体を癒やす仕事です。ストレス社会といわれる現代社会で、セラピストはストレスを軽減したり、安らぎを与える存在として活躍しています。セラピストの資格を取得する人は年々増加傾向にあり、アロマセラピー検定の合格者は30万人以上いるとのこと。
 
広義では運動系のリハビリテーションを行う専門職・理学療法士や、心理療法によって精神的な負担を軽くする心理療法士もセラピストと言えますが、ここでは美容目的のセラピー、セラピストに限ってご紹介していきます。

セラピストは心強い“美容の助っ人”

「毎日疲れていて、癒しが欲しい」「心身を整えてキレイになりたい!」といった声に応えて、人の心身の悩みを解決する職業がセラピストです。お客様の声に耳を傾けて、その悩みに応じて的確な癒しを与えられるようになったら一人前。セラピストとして活躍したいなら、お客様としっかりコミュニケーションをとることや、どんなお客様にも対応できるよう、各セラピーの知識や技術をしっかりと身につけておくことが大切です。
 
また、心身の悩みを解決する専門家・セラピストになるには、常に自分を健康に保たなくてはなりません。健康を維持し、“何だかこの人なら頼れそうな気がする”という雰囲気を醸し出せるよう、笑顔も忘れずにいましょうね。
 

主なセラピストの種類

アロマセラピスト

一説には300種類を超える種類があるというアロマオイルを使って、お客様に香りによる癒やし効果を与えるのがアロマセラピストです。アロマオイルは種類によって効果が違うので、どのアロマオイルでどのような効果を得られるのかを勉強し、ばっちり覚えることからアロマセラピストとしてのキャリアはスタートします。アロマオイルに関する勉強以外では、解剖生理学などの人間の体に関する勉強やトリートメント技術の勉強も必要です。アロマセラピーのサロンは多くあることから、就職に困ることはほぼないと言えますが、独学で勉強するのはなかなか難しいので資格を取ってから就職する方が無難ですよ。

アニマルセラピスト

動物とふれあうことで心身の問題を解決するアニマルセラピー。アニマルセラピストとは、そのふれあいのお手伝いをする仕事です。動物と一緒にセラピー活動を行うため、動物に関する知識や扱い方などを学ぶのは必須。自分の愛犬が認定試験に合格すれば、愛犬と一緒にアニマルセラピーを行うこともできます。アニマルセラピーは医療・福祉の現場で今後も需要が増えていくと思われる分野です。動物が好きな人はぜひ、アニマルセラピストを目指してみてください。

カラーセラピスト

色彩療法の専門家・カラーセラピストとは、色彩や色の組み合わせを使って、人の心を元気づけたり癒したりする仕事です。カラーセラピーの種類としてはオーラソーマやアヴァターラといったものが有名ですね。カラーセラピストにも資格はあるのですが、実はその資格を持っているだけでは就職がなかなか厳しいのが現状。とはいえ最近では、カラーセラピーの資格を取りたいと思っている人が急増しているようです。そのためカラーセラピストの講師としての仕事は需要があるので、資格を取ったら講座を開くのも一つの手かもしれませんね。

ハーブセラピスト

ハーブには様々な効果が期待できます。そんなハーブを使って、お客様の心身を良い状態に持っていくのがハーブセラピストです。ハーブティーやハーブを使った料理などで体や心をリフレッシュし、ハーブの香りでリラクゼーション効果を与えるのがハーブセラピー。つまりハーブセラピストとは、ハーブの専門家なんですね。香りを扱うという共通点があることから、ハーブセラピストにはアロマサロンで働く人も多いようです。
 

セラピストの将来

現在、セラピストのお給料はお世辞にも高いとは言えず、生活するのも一苦労! という声も聞かれます。セラピストの正社員雇用は少なく、多くは契約社員やパート・アルバイト。それに加えて、完全歩合制をとっている会社も少なくありません。業績に応じてお給料が変わる完全歩合制の場合、口コミで固定客をがっちりつかむことが重要です。お客様に満足していただき、思わず知り合いに話したくなるようなセラピストになるため、現状に満足せず、常に向上心を持って勉強し続けましょう。固定客がある程度増えれば、収入も安定するはずですよ。
 
最近では自宅の一室を改造して、自宅開業するセラピストも増えています。しかし経営が芳しくなくなり、廃業してしまう人も多いようです。自宅開業するなら、セラピストとしての経験をしっかり積んだ上で、経営者としての知識を身につけることも重要。また、最低半年は収入がなくても生活できるぐらいの貯蓄がないと、開業は難しいです。収入の少ないセラピストとしてはキツイかもしれませんが、夢のために頑張って貯蓄していきましょう。
 
美や癒やしを求める人がいる限り、セラピストという職業はなくなりません。最近では供給過多とも言われているセラピスト業界で生き残っていくために、自分のスキルを磨き続けていってくださいね。
 

スパセラピストとは

そもそもスパとは何か、あなたはご存知ですか? エステが脱毛やダイエットなど、利用者の美容を目的としているのに対して、スパはマッサージや温泉などを用いてリラクゼーション効果を与えるもの。エステが体の外から美しくなろうとするのに対して、スパは体の内側から健康的な美しさを実現しようとするものだと言えるでしょう。
 
「スパセラピスト」とは、そうしたスパで働くセラピストのこと。世界的なエステティシャンの教育機関・CIDESCO(シデスコ)では「スパセラピー」のディプロマを発行しており、この資格によって世界中のスパで働くことができる知識・技術を身につけていると証明できます。カウンセリングやピーリングといったセラピストとしての基本的な技術だけでなく、スパ設備に通暁していることも求められるのがこの仕事。各種スクールでスパセラピストになるための講座が開かれているので、自分に合ったスクールを探してみましょう。
 

ビューティーセラピストとは

上記でご紹介したように、一口にセラピストといっても様々な種類があるもの。たんに名前だけでなく、アロマオイルを使ったりハーブを使ったりと施術内容も大きく異なっています。その中で「ビューティーセラピスト」とは、スパやサロンで働いている美容目的のセラピーを行う人のことだと言えるでしょう。とはいえ明確な定義があるわけではなく、各種団体でビューティーセラピストという名前がついた資格や講座が行われています。さらに「インナービューティーセラピスト」や「イヤービューティーセラピスト」など、派生的なものもあるのですが、どれも各種セラピーの知識・技術を用いて人を美しくするという点では共通していますね。

「リハビリ」もセラピストの仕事?

セラピストという言葉には運動系のリハビリを手助けする「理学療法士」も含まれるのは上述のとおり。そうした仕事に関わる資格としては、たとえば「運動器リハビリテーションセラピスト」が有名です。この資格を得るためには、日本運動器科学会が開いている講義を受け、その上で試験に合格する必要があります。ただし受講条件は、常勤指導医の務める医療機関で常勤または1週あたり32時間以上勤務している「運動器リハビリテーション従事者」であること。その上、看護師や准看護師、あんま・マッサージ・指圧師、柔道整復師などの免許を持っていることも求められます。主に整形外科で働いている看護師などが資格取得を目指し、ほとんどの職場で手当が発行されているようです。
 

アロマセラピストとは/なるには

上でも触れていますが、最も知名度が高くセラピストの代表とも言えるのが「アロマセラピスト」です。そもそも植物由来のアロマの香りは人をリラックスさせたり、ストレスを緩和したり、マッサージの効果を高めてくれると言われています。この力を活用できるようになるため、アロマセラピストになりたい人は各種団体から発行されている資格の取得を目指すことになります。
 
たとえばメジャーなものとしては「公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)」の資格があり、普段の生活でも活かせるような一般的な「アロマテラピー検定」から、より専門的な「アロマテラピーアドバイザー」「アロマテラピーインストラクター」「アロマセラピスト」といったものまで幅広いニーズに対応しています。「アロマテラピー検定」は誰でも受験でき、検定試験に合格するだけで資格を取得できますが、そのほかはAEAJの会員であることや認定スクールでカリキュラムを受けることなどが受験資格になっているので、自分の目指す試験の条件をよく確認しておきましょう。
 
また、国際的なセラピストのための機関「国際アロマセラピスト連盟(IFA)」では「IFA国際アロマセラピスト」の資格が発行されています。こちらは英国IFAに認定された学校に通い、アロマセラピーについての技術や知識を学ぶことで資格を取得できます。資格の取得までにかかる期間は1年以上と長く、各学校のカリキュラムを修了するだけでなくカルテ・小論文を提出し、試験に合格する必要があります。ですがこの資格を取得すれば国際水準で通用するアロマセラピストであると証明できるので、挑戦する価値は十分にあると言えるでしょう。
 


 
 
人の役に立ちたい、人を癒やしたいと思う人にとって、セラピストはうってつけの仕事です。今回紹介したもの以外にも、セラピストにはたくさんの種類があるので、興味を持った人は自分に合ったセラピーはどれか探してみてくださいね。
 

Author:美プロ編集部

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