美容スペシャリストな自分になるために

更新:2019.12.13

作成:2019.12.12

美容師

お客様に失礼のない美容師になるために!気を付けておくべき接客マナー


 

美容師として働いていく上で技術が高いに越した事はありません。ただ、もう一つ大切なことがあり、それが接客術です。

 

お客様に嫌な思いをさせてしまえば、指名の美容師にはしてくれないどころかサロンに二度と来てはくれないでしょう。逆に言えば、カットやカラーで少し失敗してしまったとしても、接客マナーや人柄を好いて頂ければ指名の美容師として選んでくれるのではないでしょうか。

 

高い技術を持つことも大切ですが、それならば接客に対しても満足頂ける美容師になっていきましょう。接客中に注意したい事をいくつか紹介しますので、自分の接客がどうなのか見直してみてくださいね。

お客様をお席に案内する時の注意


 

どんな時も、第一印象が大切です。お客様が美容室の扉を開けたら、たとえ自分のお客様ではなくても笑顔で挨拶する事が基本です。初めて来店するお客様なら尚更、扉の先にいる美容師はみんなサロンの顔なのです。

 

初めて訪れた美容室が明るい雰囲気だと心が和みますよね。施術に入る前のコミュニケーションをいかに上手に取るかで、お客様との関係性も変わるので挨拶には特に意識しておきましょう。

お客様が来店した時

自分が美容室の入り口から少し離れていた所に居たとしても、来店したお客様と目が合ったのなら必ず「いらっしゃいませ」と笑顔で挨拶する様にしましょう。

 

「遠いからいいか」と諦めてしまえば、お客様からしたら不快に思ってしまいます。「目が合ったのに、挨拶してくれないんだ・・・」「私、このお店に来ることを歓迎されてないのかも」などと感じてしまう人もいるでしょう。お客様も人間なので、その日のコンディションがあります。いつもはそんな風にネガティブに捉えないのに、体調が悪かったりするとマイナスに捉えてしまう事もあります。

 

会話をしたことがないお客様でも明るく挨拶する事で、サロン全体や美容師の印象を良いものとしてくれるでしょう。

 

◆気を付けるPOINT!◆

・離れた場所に居ても笑顔で挨拶をする

・会話をしたことがないお客様でも明るく挨拶する

 

お客様をお席へ案内する時

お客様が来店してから、すぐに声をかける事を心がけましょう。お席に案内するにしても、お待たせしない事が先決です。

 

すぐにご案内できないとわかっている時には、待合室へ案内し「申し訳ございません。少しだけお待ち頂けないでしょうか。」といったように、お待たせしてしまう事実を伝えるようにしてくださいね。

 

何も言わずにお待たせしてしまえば、「一体、どのくらい待たされるのだろう」と不安な気持ちにさせてしまいます。新規のお客様であれば、ヒアリングシートの記入をお願いしたりヘアカアタログをお渡ししたりして、その後の施術をスムーズに行えるようにしておくのも一つの手です。

 

いざ、お席にご案内する際もお客様の前を歩き、姿勢を正してご案内します。その時に、フロアには髪の毛が散らばっているので「足元にお気を付けください」などと声をかけ、電気コードなどにも引っかからないように広い所を通るなどして配慮してあげましょう。

 

また、施術用の椅子は回転式なので、お客様が座り終えるまでしっかりおさえておきましょう。お客様が席についた後には、直接、目を合わせて挨拶するようにしてくださいね。

 

◆気を付けるPOINT!◆

・お客様が来店したら、素早く声をかける

・お待たせする場合は、その旨を伝える

・姿勢を正してお席にご案内する

・足元の障害物に気を配る

・お席に座られた後も、目を見て挨拶する

接客中のNGな会話や気遣い方法


 

美容師だからと言って、みんな会話が得意かと言われればそうではないと思います。ですが、ある程度、お客様と会話をしながら接客を行わなければなりません。

 

「どんな事を話したら良いの?」などと迷っている美容師もいるのではないでしょうか。大切なのは、お客様を気遣った会話をすること。常に「この話をしたら相手はどう思うだろう」という事を考えながら、会話を始めるようにしましょう。

 

お客様との会話の中で、特に注意したおきたい事をいくつかご紹介します。

お客様を批判しない

お客様が美容室に来る時は、未来の自分に期待していたり新しいヘアスタイルになって可愛くなりたいなどと思っていたりして、前向きな気持ちでやって来る事が多いのです。そんな中、カウンセリングなどで「髪の毛、傷んでますねー」「もっと可愛いヘアスタイルにして行きましょう」などと、一見、美容師としては問題ないと思っていた会話でもお客様からしたら批判されているように捉えてしまいます。

 

髪の状態をきちんと伝えてくれるのは良いのですが、上手に会話に織り交ぜてお伝えするようにしましょうね。ある程度、信頼関係が生まれていないと「何でそんな事言われなきゃならないの?」などと不快な想いをさせてしまいます。

 

美容師としての技術や、お客様に親身になって改善を目指している事が伝われば、すんなり受け入れてくれるのではないでしょうか。

 

◆気を付けるPOINT!◆

・髪の毛の状態を伝える時はタイミングを見て上手に会話に織り交ぜる

・直接、批判するのではなく例え話のように遠回しに伝える

・お客様と会話をする前に、相手の気持ちになってから言葉を発する

 

お客様を不安にさせない

お客様からしたら美容師は髪の毛のプロフェッショナルです。美容室に赴き、「本日は、どの様な髪型にしますか?」とお伺いした後にお客様から要望が伝えられると思います。

 

中には「お任せします!」という方や、「どんな感じにした良いかわからない」などとなりたい自分に迷っている人もいます。そのようなお客様は、第三者からの意見を求めています。「自分ではこういう髪型が好きだけど、果たして似合うだろうか・・・」と自問自答して、答えが出ない事もあるのです。

 

そんな時は、美容師の腕の見せ所です。様々な経験とスキルを活かして、このお客様にはこのような髪型が似合うのではないかと瞬時に判断して提案できると良いですね。お客様が相談しているのに「んー、どうなんでしょうねー、どうしますか-?」などと、一向に答えを出せずにお客様任せになってしまうと、「この美容師に頼んで大丈夫なのかな」不安にさせてしまいます。

 

お客様が迷った時には、様々な角度から提案できる美容師になれると人気も上がり、次々と指名が増えて行くのではないでしょうか。ただお客様に言われたことだけをやる美容師は、どこか頼りなく不安が残ってしまいます。「あなたに頼みたい!」と思われる美容師を目指したいものですね。

 

◆気を付けるPOINT!◆

・お客様が迷った時に、似合う髪型を提案できるようにする

・お客様の髪の悩みを迷わず解決出来るようにする

・お客様任せにしない

 

お客様の体調や表情を良く見る

髪の毛を切っている時には集中するあまり周りが見えなくなってしまうのですが、お客様の表情を確認しておくようにしましょう。

 

美容室には体調が悪くても、せっかく予約したし…という理由で無理してでも来店する人がいます。来店前に体調を崩してしまった人もいれば、妊婦さんのように体調に変化が起こりやすい人もいて、長時間の施術を受けるお客様にとって体に負担がかかります。そのため、施術の合間に美容師が気遣って表情を確認しておく必要があるのですね。

 

また、来店した時に表情が曇っていれば「顔色があまり良くないように見えますが、体調悪くはないですか?」や「最近、何か変わったことはありますか?」などと優しく尋ねてみると、打ち明けてくれるお客様もいます。もし、本当に体調が優れないのであれば早めに把握しておけるので大事に至らないなどのメリットがあります。

 

沢山のお客様や美容師がひとつの空間に居ますので、万が一、インフルエンザなどの感染症にかかっていれば大変です。第2、第3の被害を出さないためにも十分に注意しておきましょう。

 

体調面ではなく、施術の仕上がりに納得いかずに表情が曇っている事も考えられます。なかなか担当した美容師に面と向かって「直してほしい」と言いづらいもの。そんな時は、気に入らない所がないか確認し「何度でも直しますよー」と、仕上がりによるわだかまりをといてあげてくださいね。

 

◆気を付けるPOINT!◆

・来店時にお客様の表情を確認し、体調が悪そうであれば声をかける

・施術中も体調を崩していないか確認しておく

・表情が曇っていれば、仕上がりに納得されているか確認する

清潔感のある身なりを心がける


 

美容師のお仕事は、お客様との距離が近く生活臭や香水などを感じられるほど接近します。美容師はおしゃれなイメージを持つ人も多く、服装にはこだわっている美容師も多いのではないでしょうか。

 

ですが、ファッションにこだわるあまり施術していく中で邪魔になるようなデザインの洋服を着るのは避けたいところ。また、いくらファッションにこだわっていても清潔感がなければ意味がありません。

 

お客様の髪の毛を触る美容師だからこそ、清潔感が大切なのです。きちんと洗濯してある洋服を着て接客してくださいね。

 

また、距離が近い分、口臭などにも気を付けたいところ。休憩中にコーヒーを飲んだり食事をしたりする人もいます。歯磨きは朝昼晩だけと決まっているわけではないので、エチケットとして何度も歯磨きをするようにしてくださいね。

 

◆気を付けるPOINT!◆

・清潔感ある身なりを心がける

・施術に邪魔になるデザインの服装は避ける

・洗濯してある洋服を着る

・エチケットとして何度も歯磨きをする

休憩後のタバコの香りには要注意


 

最近では、喫煙ブースが街中から減っており喫煙している事を気にしている喫煙者も多いのですが、美容室内でのタバコの香りには特に注意が必要です。

 

長い間喫煙をしている人にとって、生活の一部になっているためタバコの香りは気になりません。ですが、非喫煙者からすると少しの香りにも敏感になっています。

 

タバコを吸った美容師が休憩から戻るだけで気になってしまうお客様もいますので、タバコを吸った後は「歯磨き」「ヘア消臭スプレー」「洋服の消臭」「手洗い」を必ず行うようにしてくださいね。

 

担当するお客様だけでなく、他のお客様が気にする事もあるので、自分以外の美容師のお客様を減らしてしまう恐れがあるのです。同じ職場で働く仲間のためにも配慮が必要です。

 

◆気を付けるPOINT!◆

・タバコを吸う場合、お客様と他の美容師への配慮が必要

・タバコを吸った後は、歯磨き、髪の毛と洋服の消臭、手洗いを必ず行う

・タバコの煙が美容室の中に入らない様にする

お客様から連絡先を聞かれた時の対応


 

お客様からプライベートの連絡先を聞かれる事もあるのではないでしょうか。美容師は、話し上手でカッコイイ、可愛いなどと「もっと仲良くなりたい!」と思われる事も多いのです。

 

美容室によっては、仕事以外の目的で連絡先交換をする事が禁止されている所もありますし、そのようなお客様に対しての対処法などがマニュアル化されている場合もあります。連絡先を交換するという行為は、個々の自由なのですが、ある程度の見極めは必要になるでしょう。

 

初めて担当したのに、すぐ連絡先を聞いてきたり会話している中でも明らかに不審に思った場合は「個人的な連絡先の交換は禁止されていますので、何かありましたらこちらに連絡下さいね」などと言って美容室の電話番号が書かれた名刺を渡すなどして断りましょう。

 

異性だけではなく同性の場合にも、このような事は起こります。宗教や商品の勧誘など、どんな事があるかわからないので、少しでもおかしいと感じたら個人的な情報はお伝えしない様にしてくださいね。

 

◆気を付けるPOINT!◆

・プライベートの連絡先の交換は、相手をきちんと見極める

・断る場合は、お客様の気分を害さない様にしっかり断る

まとめ


 

美容室で働く中で、お客様を気遣う事が最も大切な事。接客業なので、お客様を笑顔にしてお帰りいただきたいものですね。

 

美容師として専門的な知識を身に付け美容業界で働いているので、髪質や髪型の事で相談された時にはすぐに回答できるように準備が必要です。技術の向上も大切ですが、経験を積み重ねいくつもの引き出しを用意しておきましょうね。

 

頼りないと感じさせないように、きちんと美容師としての技術やノウハウを学び親身に対応していく事で、指名される美容師になるのではないでしょうか。清潔感エチケットを守り、お客様のヘアスタイルとしっかり向き合える状態で提案をしていきましょう。

Author:美プロ編集部

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