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更新:2020.05.26

作成:2020.05.25

特集

栄養バランスがストレスに関係する?!ストレスに効果的な食事とは?


 

「美味しい食事をする事が唯一の楽しみなのに、仕事が忙しくてゆっくりご飯も食べられない!」なんていう事はないでしょうか。忙しい事でストレスになっているのに、簡単に食べられるもので食事を済ませてしまったり、甘い物や揚げ物を暴食してしまったりと、罪悪感を覚えた経験もある事でしょう。

 

何気なく食べている食事には様々な栄養素が含まれており、摂取する栄養素によってストレスに負けない体を作る事もできるのです。「ストレスが溜まっているな…」と感じたら一旦食事の見直しをしてみると良いでしょう。食事は積み重ねが大切なので、心のバランスを保ちやすい食事を続けるようにしてくださいね。

 

INDEX
■ストレスに関係する栄養素を分析
■食事で「三大神経物質」を整えよう!
■現代人の食事はストレスに弱い?!
■ストレス抗体力をつける食事とは?
■ストレス解消に効果的な食べ方
■ストレスを溜めてしまう食べ方
■ストレスを溜めている時は避けた方が良い食べ物

ストレスに関係する栄養素を分析


 

食事には栄養素がたくさん含まれており、その栄養素が体の中で減って来てしまうと様々な障害が出て来てしまうのです。栄養をバランスよく考えて摂取する事で、イライラする事も減りストレスを抱え込みにくくなっていきます。ここでは、ストレスに関係している栄養素の役割代表食材を紹介していきます。

 

◆マグネシウム

マグネシウムが不足すると神経過敏になりイライラすることも。マグネシウムが体内できちんと満たされていれば、神経の伝達が正常に行われ精神状態を安定させる働きがあります。また、カルシウムの吸収を高める働きがあり、マグネシウムが不足するとカルシウムも不足してしまいます。

<代表食材>牡蠣、ホタテ、納豆、ゴマ、ピーナッツ、ほうれん草

 

◆カルシウム

カルシウムが不足すると気持ちが乱れやすくなったり興奮状態に陥ったりすることも。また、不足したカルシウムを骨から補おうとするので、骨の中のカルシウムが溶け出してしまいます。カルシウムを不足させないためにも、吸収を高めるマグネシウムを一緒に摂取する様にすると効果的です。

<代表食材>牛乳、チーズ、ヨーグルト、エビ、イワシ、小松菜、パセリ

 

◆ミネラル・タンパク質

ミネラルやタンパク質が不足すると、気持ちが苛立ってしまうことも。ストレスを脳が感じると、ミネラルやタンパク質を大量に消費してしまいます。ストレスに強い脳をつくるため、バランスよく栄養素を摂取しながらタンパク質も忘れずに摂るようにしましょう。

<代表食材>生ハム、鶏ささみ、イワシ、いくら、卵、きな粉、納豆、チーズ

 

◆ビタミンC

ビタミンCは、ストレスに弱くストレスを受けると激減してしまいます。ストレスに対応するためにホルモンが分泌され、そのホルモン生成に不可欠なのがビタミンCなのです。大量にビタミンCを摂取しても、熱に弱く体外に排出されてしまうため積極的に摂取する事をおすすめします。

<代表食材>キウイ、みかん、レモン、赤ピーマン、ブロッコリー、ゴーヤ

 

◆ビタミンB1

ビタミンB1が不足すると、体の疲れやイライラしてしまうことも。ビタミンB1もビタミンCと同様で、ストレスに弱くストレスを受けると激減してしまいます。また、炭水化物をエネルギ―に変える際にもビタミンB1が不可欠なので、疲れにくい体を作る為にも日常的に摂取しておきましょう。

<代表食材>アボカド、うなぎ、豚肉、レバー、卵、乳製品

 

◆トリプトファン

精神を安定させるためには「セロトニン」という神経物質が必要です。そのセロトニンを生成する上で必要なのがトリプトファン。トリプトファンは、アミノ酸の1種なのでタンパク質を摂取して生成を助けます。気持ちが落ち着かない時や不安定だと感じた時には、トリプトファンが含まれている食材を摂取して気持ちを落ち着かせていきましょう。

<代表食材>クルミ、大豆製品、卵、乳製品、かつお節

 

◆鉄

鉄分の不足も、気持ちが落ち着かずにイライラしてしまう原因に。トリプトファンと同様で、セロトニンを生成する上で必要な栄養素なのです。セロトニンを不足させないためにも積極的に摂取していきましょう。

<代表食材>レバー、赤身肉、赤身魚、貝類、青菜類、卵黄、豆類

 

◆ビタミンB6

ビタミンB6は、鉄と同様でセロトニンを生成する上で必要な栄養素です。気持ちが落ち着かずにイライラしてしまう原因になるため、鉄分を積極的に摂取してセロトニンの生成を助けましょう。

<代表食材>赤身肉、赤身魚、にんにく、赤パプリカ、バナナ

 

◆亜鉛

亜鉛は、鉄やビタミンB6と同様の働きでセロトニンの生成を助けます。イライラしたり気分が落ち着かなかったりしている時には、セロトニンが不足している可能性があります。

<代表食材>豚レバー、牡蠣、煮干し、卵黄、パルメザンチーズ、ココア

食事で「三大神経物質」を整えよう!


 

三大神経物質とは、体内で重要な役割を担う3つの神経伝達物質セロトニンドーパミンノルアドレナリン)です。脳全体の神経細胞に指令を送る役割があり、その中でも「セロトニン」は幸福ホルモンと呼ばれるほど心のバランスを保つのに重要な物質なのです。

 

最も大切な「三大神経物質」を整える事で、ストレスを跳ね返す抗体力も鍛えられ、日々、幸せを感じられるのではないでしょうか。この伝達物質は食事でも生成を助けられるので、それぞれの性質や摂取すべき栄養素を知って日頃から食事に取り入れていきましょう。

1.セロトニン

セロトニンは、幸福ホルモンと呼ばれ心のバランスを整える役割を果たしています。後に出てくるドーパミン(喜び、快楽)やノルアドレナリン(恐怖、驚き)の働きをコントロールします。セロトニンの量が低下してしまうと、これらの制御が効かなくなりパニック障害やうつ病などの精神障害が現れる事も少なくありません。

 

セロトニンには、言葉を話したり、体を動かしたりする機能は備わっていませんが、脳全体の神経細胞の活動レベルをコントロールしているのです。その他にも、自律神経を調節したり、痛みの感覚を制御したりと役割は多くあります。

 

セロトニンは、トリプトファンから生合成される神経伝達物質なので、トリプトファンを多く含むクルミ大豆製品乳製品などを取り入れるようにしましょう。また、鉄分やビタミンB6、亜鉛なども生成を助ける栄養素なので、レバー赤身肉赤身魚などを食べるのも効果的です。

2.ドーパミン

ドーパミンは、脳内報酬系の活性化における中心的な役割を担っており、快楽や喜びを感じる時は脳内で大量に分泌されている状態なのです。よって、「幸せ!」と感じたり、「よし!頑張ろう」と物事を意欲的に感じたりしている時にも、ドーパミンが脳内で活性化しているという事になるのです。

 

また、ドーパミンの特徴の一つとして「行動」をする事が分泌の鍵とされるのです。寝転がっている状態や座ってテレビを見ている時などは分泌されないので、「やる気を出したい!」と思った時は行動を始めると良いですよ。ゴールを決めて、「ここまで終わったら自分にご褒美を上げよう」などと決めて動くと、ドーパミンが大量に分泌されるのです。

 

このドーパミンを生成するのに必要な栄養素は、アミノ酸の一種でフェニルアラニンやチロシン。これはタンパク質に含まれている成分なので、タンパク質が多く含まれる食事を摂取すると良いでしょう。パルメザンチーズ卵白などを料理に加えたり、大豆などはチロシンを多く含んでいるので豆腐おから納豆などを食べるようにしてくださいね。

3.ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは、恐怖や驚きを感じた時や過酷な状態で肉体にストレスを感じた時に、交感神経の情報伝達物質として分泌されるものです。ノルアドレナリンが分泌されると、交感神経の働きが活発になり血圧や心拍数が上がったりします。

 

ノルアドレナリンは状況に応じてバランスを取りながら機能していますが、そのバランスが崩れてしまうとパニック障害やうつ病などの精神障害を引き起こしてしまいます。近年では研究が進み、ノルアドレナリンの作用を調整する事で治療が可能となり、効果を発揮しています。

 

また、恐怖や驚きを感じた時に分泌すると聞くとマイナスなイメージに聞こえますが、それだけではありません。ノルアドレナリンをしっかりとバランスよく保つ事で、意欲が湧いてきたり集中力を高めたりと生活の中で役立てる事ができるのです。ノルアドレナリンの生成にはドーパミンと同様にタンパク質の構成成分であるフェニルアラニンやチロシンが必要です。

現代人の食事はストレスに弱い?!


 

ファッションやメイクに流行りがあるように、食べ物にも流行りが存在します。その時、流行っている飲み物や食べ物を毎日のように取り入れてしまう人も多いでしょう。「美味しい!」と感じれば、ついつい毎日のように買ってしまうことも。しかし、ストレス社会に打ち勝っていくにはバランスよく食事をする必要があるのです。

 

現代人は、仕事のストレスや家事や育児のストレスなど多くのストレスを抱え込みやすく、食生活がそのあたりと関係しているのかもしれません。現代を生きる人は、果たしてどんな食べ物を取り入れていくべきなのでしょうか。

タンパク質とビタミンB群が不足しがち

さまざまなストレスに対処していくには、ビタミンB群をはじめとする抗酸化栄養素が高い要素が必要です。脳はストレスを対処する時にエネルギーを使い、ビタミンB群が不足していた時には、脳の栄養源となるブドウ糖をエネルギーに変えられなくなってしまいます。

 

そして、残念な事に現代人の食事はビタミンB群不足に陥りやすいのです。現代の女性はサラダをよく食べますが、それに組み合わせるのがパスタやピザ。男性は、牛丼やラーメンで済ます人も多いでしょう。この食事を例として考えても、ビタミンB群やそれに含まれるタンパク質もほとんど含まれていません。

 

簡単に食べられる牛丼やラーメン、低価格で食べられるパスタ&サラダセットをちょっぴり卒業して、定食屋さんの魚メインの和食定食に切り替えてみてはいかがでしょうか。ご飯は雑穀米に変えると更に◎。その他、豆腐ワカメ野菜などが入ったお味噌汁やメインと副菜のバランスが取れているものを選ぶようにしてみてください。ストレスに効く栄養素を含む食べ物を1~2日食べたからと言ってすぐに改善されるものではありませんが、継続的に続ける事でストレスを受けづらい強い体を作れるのではないでしょうか。

ストレス抗体力をつける食事とは?


 

普段の生活の中でストレスは突然受けてしまうものです。自分が目標設定した物に対して達成できなかった場合にもストレスを感じますが、会社でミスが発覚して怒られたような時にもストレスに感じてしまうものでしょう。

 

そんな風に、突然やって来るトラブルに対しある程度、ストレスを跳ね除ける抗体力を付けておきたいですよね。ストレス抗体力に必要な栄養素は下記が考えられます。

 

◆精神や神経を落ち着かせるビタミンB

<代表食材>玄米や小麦全粒粉などの全粒穀物、牛乳、卵、豚肉、レバー、青魚、キノコ、大豆製品

 

◆副腎皮質ホルモンの生成を促進させるタンパク質やビタミンC

<代表食材>卵、豚肉、レバー、大豆製品、果物類

 

◆神経の興奮を抑制するカルシウムとマグネシウム

<代表食材>牛乳、海藻類

 

ストレス抗体力を高めるには、このように沢山の食材が例として挙げられますが、実際に食事を作る時にはどのようにしていけば良いのでしょうか。朝ご飯ではパン派の人もいれば、ご飯派の人もいるかと思います。どちらを選ぶにしても、牛乳納豆などの1品を付け加えて食事をするようにしてみて下さいね。

 

朝食 例)

①パン+牛乳+卵+サラダ

②ご飯+納豆+お味噌汁

ストレス解消に効果的な食べ方


 

人々が生活していく中で「食事」は幸福感を得られ、とても大切な時間とも言えます。もちろん、体のためにも必要不可欠な事ですが食事をする時間こそが心を満たし、時には笑顔も生まれるのです。1人で食べるにしても、誰かと食べるにしても、そこで幸福感を得られれば最高のストレス解消となります。「食べる」という行為を、単なる栄養補給と捉えずに食事の環境から見直して行くと、今よりもっと良い時間を過ごせるようになるのではないでしょうか。

 

食事環境を整え、緊張を和らげ、心を安定させて食べてみて下さいね。ここでは、ストレス解消を期待できる食事方法をご紹介します。

 

  • 1日3食、規則正しい時間に食事する
  • 家族や友達と楽しく食事する
  • 好きな映画やTVを観ながら食事する
  • リラックスして過ごせる相手と外食する

 

何を食べるかも大切ですが、食事する時にどれだけリラックスして過ごせるかが大切なのですね。室内だけでなく、お庭や公園でお弁当を広げて楽しむのもストレス解消となるのではないでしょうか。週に1度は、そのような楽しみ方も取り入れても良いかもしれませんね。

ストレスを溜めてしまう食べ方


 

食事方法や環境によってストレス解消となる事もありますが、その反対でストレスを溜めてしまう方法もあるのです。今までの習慣で気付かなかったという人も多いと思いますので、一旦自分の食事の仕方を見直してみてくださいね。このような食べ方をしている人は要注意です!自然にストレスを溜めてしまう行為をしているかも…。

 

  • 暴飲暴食しがち
  • 偏食をする
  • 食事を抜く
  • 何かしながらダラダラ食べる(1日何食と決めていない)

 

居酒屋やレストランに行くと、つい食べ過ぎてしまう!という経験もあるのではないでしょうか。月に何回と決めていれば良いのですが、週に何回も暴飲暴食をしていれば胃の中の消化にエネルギーを使い、体がだるくなってしまいます。

 

また、極端なダイエットで食事抜きをする人や、お菓子で食事を済ませてしまう人も要注意です。ストレスで暴飲暴食に走ってしまう人も多いと思いますが、1日3食を規則正しく食べる事が心や体のコントロールをしやすくしますので、一旦リセットして食事の摂り方を見直してみて下さいね。

ストレスを溜めている時は避けた方が良い食べ物


 

過剰にストレスを感じている人が摂取するのを控えた方が良い成分があるのをご存知でしょうか。ストレスが溜まってしまっているときは、極力リラックスできる空間で過ごすようにして、家族や友人と団らんしてみるのも良いでしょう。

カフェインを含む飲み物

コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは、集中力を高めてくれるホルモンを分泌させるため、仕事や勉強の時にはとても役立ちます。しかし、摂り過ぎてしまうとイライラさせたり、神経を緊張させたりする側面も。カフェインの摂取には個人差があり、1杯のコーヒーを飲んだだけでイライラしてしまう事もあります。ストレスが溜まっている時には悪化させてしまうので、控えるようにしてくださいね。

 

「集中したい!」という時には、カフェインレスの飲み物かほうじ茶、煎茶などがおすすめです。茶葉の中にはストレスや不安感をやわらげることが期待できるL-テアニンが含まれているため、ホッと一息つきたい時にもおすすめです。

 

脂質や糖質を多く含む物

ストレスが溜まっている時には、チョコレートやケーキなどの甘い物を大量に食べてしまうという人も多いでしょう。甘いものを食べた後は満足感を得られ、ストレス解消したように思いますが、実は逆効果の食べ物なのです。

 

甘い物や脂物を食べた事により、糖質脂質を代謝しなければなりません。その代謝こそが、ストレスに打ち勝つためのホルモン作りに必要な「ビタミンB」を消費してしまうのです。甘い物が好きな人にとって食べた瞬間は幸福感がありますが、次第に体内では抗ストレスホルモンを作りづらくしてしまっているのです。糖質や脂質を多く含む食べ物は控えるようにしてみてくださいね。

Author:美プロ編集部

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