美容スペシャリストな自分になるために

更新:2016.06.23

作成:2016.05.10

美容師

お客様の要望に合わせて髪を染める! ヘアカラーリング剤の基礎知識


気分を変えたい時やイメチェンをしたい時、ヘアカットだけでなく髪の色を変えるという人も多いですよね。今は、流行や好みに合わせて髪色を変えることの出来る時代。サロンにも多くのお客様がカラーリングのために来店されます。
 
しかし、ヘアカラーリング剤(カラー剤)も種類は様々。お客様の希望に沿った仕上がりを作るためにも、きちんとした知識が必要です。今回は、カラー剤の基礎知識について紹介していきたいと思います。

多種多様なヘアカラーの種類

市販に並んでいるだけでも数え切れないくらいあるカラー剤。すべて同じ種類のものだと思う人もいるかもしれませんが、実は何種類にも分けられているのです。

ヘアカラー(永久染毛剤)

一般的にヘアカラー剤といわれているのがこの種類。酸化の染料が髪の内部にあるメラニン色素を分解し、髪の内部まで染まる仕組みです。発色もよく、色も長続き、染料のバリエーションも豊富なので人気ですが、髪の毛は痛みやすくなり、人によってはアレルギー反応がある人もいるので必ずパッチテストをおこなうなど注意して利用するようにしましょう。

一時着色料(カラースプレー・ヘアマスカラ・カラーフォーム)

一時的に髪の表面に色素を付着させる方法で、一部分だけ染めたいとき、急に黒染めが必要になったときなどによく利用されます。シャンプーなどで簡単に色を落とすことが可能で、髪にもほとんど負担がなく手軽に染めることが出来ますが、汗や雨で色が落ちてしまうことも。

ヘアマニキュア

髪の表面部分(キューティクル)とやや内側を染め、色合いと艶、潤いを与えていくものです。ヘアカラーのように色素を分解することがないので、痛みにくく美しい髪を維持できますが、色持ちは約3週間前後と短め。また、元が明るい髪色の場合は色がはっきり出ますが、暗い色に染めると色が分かりにくくなってしまうので注意しましょう。

ブリーチ(脱色剤)

髪の毛内部のメラニン色素を分解することで、髪の毛の色を明るくするものです。ブリーチ剤には染料は含まれず、脱色後の髪色は金色に近い色になります。そこに染料の含まれたカラーリングをおこなうことでより綺麗に、はっきりと色を入れることが目的です。短期間で一気に色を変えることが出来ますが、髪の毛や頭皮への負担も強く、髪も痛みやすくなるので、髪の毛の状態も考えつつ使用するようにしましょう。
 

カラー剤のタイプもいろいろ!

カラー剤のタイプも、クリームタイプだったり泡状のものだったりと様々。どれでも違いはないんじゃないかと思いがちですが、用途や使い方によって違ってくるものなので、こちらも確認しておきましょう。

乳液タイプ

乳液タイプは伸びがよく髪全体に馴染みやすいので、ムラのない仕上がりに適しています。また、隠れた白髪などまで染めてくれるので白髪染めにもオススメですよ。

クリームタイプ

生え際までしっかり染められ、小分けにして使うことが出来るので部分染めやリタッチカラーに適しています。しかし、均一に染めなければ色ムラが出てしまうので、染めたいところを中心に伸ばしていくようなイメージでカラーリングをおこなっていきましょう。

フォームタイプ(泡タイプ)

手軽で、目で確認しずらい後頭部や生え際まで染めることが出来ることが特徴です。ムラになりにくいので、自宅でカラーをおこなう人が利用することが多いタイプになります。

粉末

水に溶くだけで簡単に使え、部分染め、全体染め両方に使うことができます。また、ヘアカラー特有のツンとしたニオイがなく、他の商品より以前から製品化され多くの人に親しまれています。
 

ホームカラー(市販)とサロンカラーの違い

市販の方がサロンでカラーリングするより全然安いから、わざわざサロンにいかなくても、と思う人もいるかもしれませんが、仕上がりは断然異なってきます。その理由には時間や手間もありますが、カラー剤自体にも違いがあります。

ホームカラー

ホームカラーは、少し早めに色落ちできるように設計されているため、永久染毛剤でも2週間ほどで落ちてきてしまいます。また、色も一般の人が利用してムラが出にくいものが商品として売り出されているので、細かな色調節などは不可能です。

サロンカラー

施術時間と価格は、ホームカラーに比べてかかってしまいますが、毛のダメージやカラーリングの履歴に合わせて薬剤を決めるので、髪への負担を最小限に抑えることができます。また、サロンカラーはプロである美容師が色彩の調節や、さらにはメッシュやグラデーションなど複雑な注文にも応じてくれることが特徴です。
 

ボタニカルカラー・オーガニックカラー(植物染料)って何?

最後に、最近増えてきている「ボタニカルカラー」「オーガニックカラー」について紹介しましょう。どちらも、白髪染めに多く含まれる人工色素・ジアミンではなく、植物・食物から成分を取って作られるカラー剤のことです。普通のものよりも肌に優しいのですが、髪を明るくする時点で多少のダメージを負うことは理解した上で、ヘアカラー剤独特のにおいが苦手な人や、ジアミンへのアレルギーを持つ人は試しに植物染料を使ってみるのもいいかもしれません。
 


 
 
カラーリングの仕上がり次第でお客様の満足度は大きく変わってきます。カラー剤の知識をきちんとつけることで、お客様に喜んでもらえるようなカラーリングを出来るようにしていきましょう。

Author:美プロ編集部

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