美容スペシャリストな自分になるために

更新:2019.02.12

作成:2016.04.16

美容師

刃の部分だってこんなに違うんです! 美容師のハサミの刃の種類を詳しく紹介!

太い髪の毛の人や細い髪質の人。自然にストレートの髪の人やクセっ毛の人など、お客様の数だけ髪にも特徴がありますよね。さまざまな特徴をもつお客様からの細かいニーズに応えるため、ほとんどの美容師の人が複数のハサミを使い分けています。

 

ではどのようなハサミを使っているかというと、ハサミの種類やサイズなどで使い分けていることが多いよう。では皆さん、ハサミの“刃”はどうでしょう? こだわっていますか? 同じ種類のハサミでも、刃が違えば仕上がりも自然と変わってきます。ここでは、代表的な刃の種類をご紹介していきましょう。

まずはハサミの種類のおさらいから

美容師が使うハサミには、おもに「ベーシック」「セニング」「スライド」の3種類があります。このなかでも「ベーシック」と「セニング」にはいくつかの刃の種類があるので、この2つのハサミの刃を見ていきましょう。

ベーシック

最も一般的なタイプのベーシックは、ハサミの足部分の両方に刃がついています。

この点は普段使っているハサミと同じですね。このベーシックには大きく3つの刃の種類があります。

直刃(剣刃)

名前の通り、真っ直ぐのカタチをした刃のこと。「剣刃」と呼ばれることも。この刃は毛をしっかり掴んでカットすることができます。オールマイティに使える直刃ですが、刈り上げやブラントカット、チョップカットなどが得意。初心者の方や美容室デビュー前の人は、直刃のタイプから使ってみるのがオススメです。

 

笹刃

丸みを帯びた刃のことで、カタチが笹に似ているので「笹刃」と呼ばれています。毛をしっかり掴んでカットできる直刃とは違い、毛を逃がしながらカットできるので細かいカットができるようになります。スライドカットやストロークカットをする場合に笹刃を使うという人が多いようです。

 

カーブ刃

刃先が上向きにカーブしている刃のこと。刃自体が曲がっていることで、気になる部分の毛量の調節や質感の調整などができます。細かな部分にこだわりたい上級者向けの刃です!

 

セニング

クシのようなかたちをした刃のセニングは、長さはそのままにして毛の量を調節したい時に使います。クシ状になっている刃の部分のカタチが変わることで、カットできる毛の量が変わります。その中で、代表的な3つの刃をご紹介します。

段刃

刃先が段のようなカタチをした刃のこと。髪の毛を逃がしながら切れる刃なので、カットラインを目立ちにくくさせることができます。また段の数が多くなるほど、カット率が高くなります。自然な仕上がりにしたいときには、こちらがオススメ。

 

クシ刃

刃先が平らになっている刃のことを「クシ刃」と呼びます。刃先が平らになっているので、髪の毛をつかまえにくく、クシ刃のセニングはカット率が低い傾向にあるようです。

 

V溝刃

刃先がV字型の形状をした刃です。刃先をV字にすることで、溝部分で髪の毛をしっかりと挟み込むができます。一度にカットできる量は多くはありませんが、挟み込んだ毛は確実にカットできる刃です。

 

目数

セニングのカット率を決めるのは刃のカタチだけではありません。セニングのクシ部分の刃の本数を「目数」と呼び、目数の本数と刃の形状の組み合わせによってカット率が変わってきます。

 

目数の本数の違いは、カット後の仕上がりにも大きく影響します。また、目数の本数と刃の部分の太さは大きく結びついています。目数が多くなれば刃は細くなり、自然な仕上がりに。反対に目数が少なく刃の部分が太くなれば、多くの量の毛を一気にカットできます。同じ大きさで、違う目数の本数のセニングで比べると分かりやすいので、一度試してみてください。

セニングを使ったカットのバリエーション

片方の刃がクシ状になっているセニングは、クシ状になっている刃を「クシ刃」、反対側の刃を「棒刃」と呼びます。そんなセニングには他のハサミとはちょっと違う特徴が。セニングはカタチの違う刃を合わせたハサミなので、刃の向きによってカットしたときのヘアスタイルが変わってくるのです。

 

ただしこれはメガネハンドルのセニングの場合だけ。手の向きを固定しないメガネハンドルであれば刃の向きを変えて使うことができますが、オフセットハンドルや3D型ハンドルの場合はこれができません。

 

これを解決したのが、セニングの「正刃」と「逆刃」です。動刃が棒刃、静刃はクシ刃になっているハサミを「正刃」。反対に動刃がクシ刃、静刃が棒刃になっているものを「逆刃」と呼びます。「正刃」と「逆刃」という反対のセニングを作ることで、メガネタイプ以外のハンドルでも違うヘアスタイルが作れるようになったのです。

 

刃の種類に加えて、セニングの詳しい種類まで見てきました。今まで使っていたハサミと違うハサミを使えば、それだけカットのバリエーションも増えていくかも。ぜひいろいろなハサミを試してみてくださいね。

Author:美プロ編集部

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