美容スペシャリストな自分になるために

更新:2019.07.19

作成:2019.07.18

美容部員

お肌を回復させるためのメカニズムと、美肌を保つ秘訣とは??


 

女性にとって、赤ちゃんのように透き通る綺麗な肌は何よりの憧れですよね。

だけど、夏にはたくさんの紫外線を浴びたり、冬には寒さにより乾燥したりと、どんな季節にもお肌の悩みは尽きないものです。では、傷んでしまったお肌はいつになったら回復するのでしょうか?今回は、お肌の修復作用のメガニズムと期間、肌荒れを治す方法などを見ていきましょう。

お肌の仕組みとメカニズム


 

表面からは見ることが出来ませんが、実は人間の肌というのは「表皮」と「真皮」の2つによって成り立っています。そしてそれらの重なりによって、紫外線や細菌などから身体を守っているのです。

表皮とは

皮膚の一番外側にあるのが表皮であり、体内を外の世界から守るために隙間なくぴったりと肌を覆っています。厚さ0.03ミリほどの薄い表皮の90%以上はケラチノサイトという細胞で構成されていて、このケラチノサイトが細胞分裂することで肌の外部へ剥がれ落ちるようになっています。そして、古い角質が肌の表面から剥がれ落ちる一連の流れはターンオーバーと呼ばれています。

真皮とは

表皮の内側にあるのが、血管や汗腺などによって複雑に構成されている真皮です。大体2ミリほどの厚さがある真皮ですが、主な成分としてはコラーゲンというたんぱく質が占めており、肌の弾力を保つような働きをしています。また、真皮全体には血管が張り巡らされていて、体全体に酸素や水分を行き渡らせる役割も果たしています。

 

肌には、紫外線や細菌から身体を守るためのバリア機能の他にも、体温を一定に保つための体温調節機能や、汗をかいて身体の中の老廃物を体外に放出するための排出機能も備わっており、様々な点から身体全体を支えてくれているのです。

怪我が治る仕組みとは?

慣れない靴を履いた時の靴擦れや、つまづいて転んでしまった時の擦り傷。気を付けて生活をしているつもりでも、ふと気づくと傷になっていることって意外と多いですよね。では一体、怪我をしてから治るまでの間に皮膚の上ではどんなことが起こっているのでしょうか。

 
怪我が治るまでの仕組みは、以下のような流れです。

  1. 皮膚に傷がついて、血が出る
  2. 傷になった部分に血小板が集まり、出血を止める
  3. 血小板が固まり、かさぶたになる
  4. 出血した血管や皮膚の修復がはじまる
  5. 修復が完了すると、かさぶたが自然にはがれる

傷を治してくれるのは、血小板という小さな細胞。この細胞がかさぶたになって固まり、その下で肌の修復が始まるのです。肌のターンオーバーが正常に行われていれば、小さな傷なら1週間未満で治すことができます。ですが、水分や栄養不足でターンオーバーが上手くいっていない場合、いつまでも傷の周辺が色素沈着してしまったり、治りが遅かったりと、肌トラブルの原因になってしまうことも。

また、傷を修復している途中でかさぶたを無理矢理剥がしてしまった場合にも、傷跡が残りやすくなってしまいます。

 

その他、擦り傷やあざではなく肌荒れの場合には、肌のターンオーバーが乱れてしまうことによって発生することがほとんど。あぶらとり紙で無理矢理油分をとりすぎてしまったり、洗顔をする際にこすりすぎて毛穴を傷つけてしまったりなど、普段の生活習慣によって知らないうちに肌へ負担をかけているのです。

 

思春期のニキビと違って、大人の肌荒れは治るまでに時間がかかります。肌荒れが続く場合には、一度普段の生活習慣を見直すことも必要ですよ。

お肌の修復中に大切なこととは?


 

無理なダイエットや人間関係のストレスなど、身体や心に負担がかかることで肌のターンオーバーに悪い影響を及ぼしてしまうことも。「なんだか最近ずっと肌の調子が悪いかも・・・。」「子供の頃と比べて、傷の治りが遅くなっている気がする・・・。」と感じている方は、肌の修復を助けるような生活を心掛けてみては?

肌のターンオーバーをスムーズにするために大切なことを、いくつか見ていきましょう。

ジェルやクリームでしっかり保湿

肌にとって非常に重要な成分である、ヒアルロン酸。そんなヒアルロン酸をたっぷりと含んだジェルやクリームを直接肌に塗ってあげることで、足りない成分を補い、肌のバリア機能の強化をすることができます。

肌のバリア機能低下も、肌荒れの大きな要因の一つ。肌の調子が悪い時には、なるべくしっかりと保湿をしてあげることが重要ですよ。さっぱりとしたタイプの化粧水だけだと肌の水分を逃がしてしまうので、化粧水をした後には乳液や保湿ジェル、クリームなどを塗って肌の水分をしっかり閉じ込めて下さい。

水分補給も十分にする

保湿をすることも大切ですが、その前にまず十分な水分を体内に補給してあげることが何よりも大切。ターンオーバーの際には古い角質や細胞が肌の表面から剥がれ落ちますが、剥がれ落ちた後の新しい細胞を保護するためにも水分は絶対に必要なのです。

水分が不足した状態では古い角質も剥がれることができず、いつまでも新しい肌に生まれ変わることが出来ません。化粧水や乳液ではまかなえない水分は、水を飲むことによってしっかり補給して下さいね。1日1.5~2Lの量を摂取することが理想的ですが、そこまでの量を飲むのが難しい方はせめて500mlのペットボトル1本分程度は飲むようにしましょう。

 

ちなみに、コーヒーやアルコールなどは水分補給には不適切!利尿作用があるので、飲んだ量以上の水分を体の外に出そうとしてしまいます。水分補給の際には必ず水かお茶を飲むようにしましょう。

十分な睡眠をとる

肌のターンオーバーには成長ホルモンが大きく関係しているのですが、実はこの成長ホルモンが最も多く分泌されるのは、眠っている間。そのため、睡眠不足の状態だと肌の修復も遅くなってしまうのです。また、部屋を明るくしたまま眠りにつくこと・昼夜逆転し、昼間に睡眠をとる生活を送ることも肌のためには絶対にNG!光のある状態で眠りにつくと、脳が「今は朝だ!」と判断するため、完全に体を休めることができないのです。

「ショートスリーパーだから短い睡眠で大丈夫」「夜の方が仕事に集中できるから、昼夜逆転の生活を続けている」という方。実はその生活が肌荒れの原因かもしれません・・・。

ビタミン成分を多く摂取


 

肌のターンオーバーを促進するために必要な栄養素である、ビタミンA。レバーや卵黄、うなぎやバターの他、人参やホウレン草、小松菜などの野菜にも多く含まれています。また、キノコ類に多く含まれるビタミンB2を定期的に摂取することでも、新しい皮膚細胞を効率よく作り出すことができます。

ビタミン剤やサプリメントでも摂取することはできますが、必要な成分のすべてをサプリメントから摂取することは難しいので、あくまで「不足分を少し補うため」に飲むようにしましょう。好き嫌いせずにバランスよく食事をすることも、肌を健康に保つためには必要不可欠ですよ。

やってはいけない!美肌のためにNGなこととは


 

ここまでは綺麗な肌を保つために必要なことを見てきましたが、ここからは絶対に抑えておきたいNGポイントをいくつかご紹介します!

洗顔時、ゴシゴシ顔をこすらない

しっかりメイクをした日の夜、ついついやってしまうのがこれ。ですが、メイクを綺麗に落としたいからと言って、ゴシゴシと顔をこすってしまうのは絶対にNG!

指が直接当たらないくらいの弾力のある泡にして、優しくなでるように洗顔するようにしましょう。

シャワーを直接顔に当てる

しっかり泡立てて優しく洗っても、シャワーの水圧をそのまま顔に当ててしまっては意味がありません。肌は、ちょっとした刺激でも影響を受けやすいもの。直接肌に当てるのではなく、必ず手ですくって顔を洗うようにしてください。

メイクを落とさないで寝てしまう

どれだけ眠くても疲れていても、これは絶対にNG!寝ている間に化粧品の油分が肌の上で酸化してしまうので、一晩メイクを落とさないで寝ただけでもなんと1週間顔を洗っていないのと同じくらいの汚さになるのです・・・。

また、ファンデーションによって肌が呼吸できない状態になり、毛穴の詰まりや色素沈着を発生させてしまうなど、とにかくデメリットばかり。

パックをしたまま眠る

優しくメイクを落として入念に化粧水をして、シートマスクを顔に乗せる。ここまでしたところで力尽きて、そのまま眠りについてしまうあなた。せっかくパックでしっかりと保湿をしても、朝までにシートが乾ききってしまっては翌朝の肌がかさかさに・・・。

逆にシートに肌の水分を全て持っていかれてしまうので、必ず15~20分程でパックを外してから眠るようにしましょう。

お酒の飲みすぎ

アルコールには利尿作用があるので、飲み過ぎてしまうとどんどん体内から水分を出そうとします。二日酔いの症状と一緒に、肌が荒れたり乾燥したりというトラブルが発生する方も多いはず。深刻な乾燥肌になることを防ぐためにも、肌荒れが起きている時にはアルコールを控えるようにしましょう!

まとめ

服や靴は古くなったら丸ごと新しいものに取り換えることができますが、肌となるとそうはいきません。生まれたての赤ちゃんみたいな肌をいつまでも保つためには、毎日のお手入れがとても大切!

食事や睡眠、洗顔の仕方まで、普段はあまり気にせずに行っている習慣でも肌に大きく影響を与えているのです。

 

メイクをしない子供の肌は何もしなくても肌荒れなく綺麗に保つことができますが、大人になって毎日メイクをするようになると、綺麗な肌を保つというのはとても難しいことなのです。高い化粧水を使ったりエステに通ったりするのはハードルが高いですが、たくさん水を飲む、夜は部屋を暗くして十分に睡眠をとるなど、まずは基本的な習慣を見直してみましょう。たった1つだけしかない自分の肌を、大切にしてあげて下さいね。

Author:美プロ編集部

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