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2016年6月29日更新

美容部員

古代から現代まで――香りの力で美しくなる“フレグランス”の歴史


香りによってオシャレを楽しんだり、体臭を隠したり、リラクゼーション効果を得たりできるのがフレグランスの特徴。現在使用されている形のフレグランスが登場するのは16世紀頃ですが、それ以前からも美に関心のある人々は香りの力に注目していました。
 
古くは古代エジプトからオシャレ目的で香りの力が利用されていたと言われています。あなたも様々な創意工夫にあふれた香りの歴史を一緒に見てみませんか? きっとフレグランスに対してもっと興味が湧いてくるはずですよ。

古代――フレグランス登場以前

フレグランスの歴史は、なんと古代エジプトまでさかのぼることができます。この時代にはまだ香料をアルコールに溶かすフレグランスの作り方は発明されていませんが、樹脂や白檀、肉桂などの香料を直接利用する形で楽しまれていました。古代エジプトの女王・クレオパトラが香料を体に塗るなどして、香りのオシャレを満喫していたことは有名ですね。さらに古代ローマでは、入浴した後に香料を体につけたり部屋や衣服に香りをつけたりといった習慣が広まりました。お風呂好きだった古代ローマ人はバラの香料を用いて、バラ風呂を楽しんでいたとも言われています。
 

中世~近世――フレグランスの誕生

11世紀の十字軍遠征により、東洋からヨーロッパに様々な香料が流入しました。そして14世紀のハンガリーで、現在のフレグランスに近いものが登場することに。ローズマリーをアルコールと一緒に蒸留した“ハンガリーウォーター”が発明され、アンチエイジングなどのために使われました。近年でも“若返りの水”としてよく取り上げられているので、ご存知の方も多いかもしれませんね。
 
それからさらに時代が下って16世紀ごろ、現在のフレグランスの原型となるものが作られるようになりました。香料の貿易が発達したこともあり、イタリアでフレグランスを作る技術が進んでいったのですが、アンリ2世に嫁いでフランス王妃になったメディチ家のカテリーナにより香水が伝えられ、フレグランスの中心地はイタリアからフランスに移ります。
 
また17世紀フランス、ルイ王朝の時代に建設されたベルサイユ宮殿はトイレが少なく、不潔だったことで有名ですが、その臭いをごまかすために香水が流行したと言われています。バラやジャスミンといった香料の原料も多く生産され、18世紀末にパリで生まれたウビガンという会社は、マリー・アントワネットなどの貴族に香水を盛んに提供しました。ウビガンは現在でも老舗香水メーカーとして名前が残っていますね。
 

現代――「シャネルNo.5」の登場

マリリン・モンローが愛用していたことで知られる「シャネルNo.5」は現在でも世界で最も売れていると言われるほど、高い人気がある香水です。1921年にシャネルが発表したこの「シャネルNo.5」は、近現代におけるフレグランスの歴史を変えるような画期的な商品でした。それは普通の女性が日常的につけることを想定して作られた、歴史上初めてのフレグランスで、アルデヒドという合成香料を用いてそれまでにない香りを作り出したことも史上初。ジャスミンをベースとした、都会的で女性らしい香りが特徴です。
 
色々な意味で画期的だったこの商品は、世界中で一躍大ヒットを収めました。現在のように合成香料を用いたフレグランスが多数販売されて、普通の女性がそれを日常的に使っている光景は、「シャネルNo.5」によって作り出されたんですね。
 

日本におけるフレグランス

なお、現在使われているフレグランスは西洋由来のものがほとんどですが、日本にも香りを生活に取り入れる習慣はありました。古くは平安時代に、中国から伝わった“香”を焚いて部屋や衣服に香りをつける空薫物(そらだきもの)という習慣があり、その後には香りそのものを楽しむ“香道”という遊びも発達しました。
 
ただしこれらは庶民的な生活には縁がないものでした。一般人の生活に香りが取り入れられたのは江戸時代に入ってからで、化粧や髪のセットをする際に香料が活用されるようになったのです。明治時代の初期には西洋から香水が輸入されて、洋風のファッションが流行するのと合わせてどんどん一般化していくことになります。
 


 
 
日々の生活のなかで香りを楽しもうとする人はいつの時代、いつの国にもいて、様々な工夫が凝らされてきたんですね。それほどまでに香りの力は魅力的なので、これからも人気は衰えることなく続きそうです。あなたもぜひフレグランスを手に取って、香りのオシャレを楽しんでみてください。

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