美容師になるには?専門学校や美容師免許について

毎日更新!2024年03月19日 (火)

美容師になるには?専門学校や美容師免許について

授業

Lead Beyond / classroom (from Flickr, CC BY 2.0)

」を追求する仕事というのは、いつの時代でも憧れの職業。その中でも特に人気なのが「美容師」です。しかし、美容師になりたいからといってなれるものではないですし、美容室に勤務すれば良いというわけではありません。では、どうすれば美容師になれるのかをご説明していきます。仕事をする上で必要な資格や免許、勉強できる場所、美容師になった後のスキルの広げ方など、美容師に関する疑問を紐解きます。

美容師になるために必要な条件は?

美容師として仕事をしていくためには、美容師免許が必要です。なぜ、美容師として働くのに美容師免許が必要なのかというと、「衛生上の問題」と「刃物を扱うから」です。カットの技術があれば、免許がなくても良いだろうというわけにはいかないのです。

 

国家資格である美容師免許を取得するにも、専門学校に通いしっかり学習する必要があります。また、カットの技術やトレンドに合わせたヘアスタイル技術は、美容師として働き始めてからも身に付けていくことになります。ですが、きちんと技術や知識を身に付けることで、長い間、手に職を持つことができるので、自分のために頑張りたいところですね!

 

ここでは、美容師の免許を取るまでの流れをカンタンにご紹介。試験を受けるために必要な条件もあるので、美容師を目指している人やこれから目指そうとしている人は、ぜひチェックしておきましょう。

美容師免許を取得するためには?

国家試験を受験するのにも条件があります。その条件とは“美容学校を卒業していること”。厚生労働省によって定められている美容師法では、以下のように記載されています。

「美容師免許は、高等学校を卒業した後、都道府県知事の指定した美容師養成施設で昼間課程2年、夜間課程2年、通信課程3年以上(修得者課程においては、昼間・夜間課程で1年、通信課程で1年半以上)にわたり必要な学科・実習を修了した後、美容師試験に合格した者が申請することにより与えられる。」

⇒厚生労働省「美容師法(昭和32年法律第163号)」引用  

美容学校といっても色々ありますが、厚生労働省の課した条件を満たしており、なおかつ厚生労働大臣の認可を受けた学校を卒業する必要があるのです。「ヘアメイクスクール」や「ビューティーカレッジ」という名前がついていても、厚生労働省の認可を受けていない学校は美容学校ではありません。そのため、学校を卒業できていても、その学校が認可を受けていなければ国家試験を受けることはできないのです。認可を受けている学校は「厚生労働大臣指定校」などと明記されているので、事前によく確認しておきましょう。

年齢制限はあるの?

美容師免許取得に年齢制限はありません。しかし、資格受験の絶対条件に“美容学校を卒業していること”とあるため、美容学校の高等課程を卒業できる18歳以上という事になるのです。このあたりは、美容学校に入学する際の条件にも関係してくるので、まずは美容学校への入学から調べていくと良いかもしれませんね。

高卒以上じゃないと取れない?

多くの美容学校や専門学校では、入学の際に「高校卒業以上」を受験資格に掲げているので、美容師になるためには高卒以上であることが必要と言えます。しかし、中学校卒業という学歴でも美容師を目指すことは可能です。その方法は、大きく分けて3つあります。

 

まず1つ目は、高卒認定に合格することを目指すというもの。「高等学校卒業程度認定試験」という試験に合格できれば、高校卒業と同等以上の力があると認められます。これにより美容学校への入学資格を得ることができるので、入学後は他の生徒と同じように美容師国家試験の合格を目指していくことになります。2つ目は、高等課程のある美容学校に入学すること。数は多くありませんが、美容学校のなかには一般の高校で学ぶ科目と美容のための科目を同時に勉強できるところもあります。高校課程であれば中卒での入学が可能ですし、同時に美容の勉強もできるので、早く美容師になりたいという人にオススメです。3つめは、中卒でもOKの通信課程に入学すること。通信課程の場合には「中学校卒業以上」を入学資格に定めていることが多いので、学歴に合わせて学校を選んでみてはいかがでしょうか。

美容師免許取得にはどれくらいの期間が必要?

美容師免許取得までにかかる期間は、最短2年1か月は必要です。美容師国家試験は、年に2回、2月と8月に行われており、ほとんどの美容学生は在学中の2月に実技試験を受け、3月に筆記試験を受けます。3月末には合格発表となりますので、美容学校を卒業する頃には合否を確認しているということになりますね。そして、美容師国家試験に合格すれば、申請の手続きが始まります。申請に、約1か月かかるため、美容学校に入学してから最短で2年1か月で取得が可能なのです。

悩む人

CollegeDegrees360 / School (from Flickr, CC BY 2.0)

美容学校の種類

美容学校を無事卒業することができれば、国家試験を受験することができます。しかしここで見落としてはいけないのが、美容学校の種類。国家資格を受けるためには美容学校を卒業しておくことが条件の一つですが、美容学校の種類によって就学年数が異なってくるので確認が必要です。ここでは、受験に必要な就学年数と美容学校の種類をご紹介しましょう。

昼間課程

通常の全日制の学校と同じ時間帯に授業が行われます。必修や実技の授業以外にも、自分の気になる科目を選択で勉強できる学校が多いようです。また、多くの昼間過程が国家試験の合格に力を入れています。昼間過程の場合は2年以上の就学で国家試験の受験資格が得られます。

夜間課程

夕方、または夜から授業が始まる課程です。こちらも2年の就学期間で国家試験の受験資格が与えられます。しかし、学校によって卒業までにかかる年数が異なり、2年で卒業できるところもあれば、2年4か月、2年6か月かかるところも。昼間の仕事と両立しながら通学する人も多いようです。

通信課程

日本理容美容教育センタ―が行う通信レポート提出と、各学校が行うスクーリングという面接授業に出席する課程。こちらは3年以上の就学で国家試験を受験できます。年に数回しか学校に通わないため、昼間や夜間の学校よりも長めの期間が必要なようです。しかし、通信の場合学費が圧倒的に安いため、昼間課程で他の学科を学びながら通信も学ぶというWスクールや、美容室で見習いとして働きながら通信過程で国家試験にチャレンジするという人もいるようです。

高等専修学校(高等課程)

高等学校卒業と同等資格を取得でき、美容師国家資格の取得も目指せるのがこの課程です。中卒者または高校中退者も入学が可能です。卒業までの期間は2年から3年、昼間もあれば夜間もあります。高等課程の認可を受けている美容学校の場合は、美容師養成施設としての教科のほかに一般の高校生が勉強する教科も学びます。

  掃除する男性

Franklin Heijnen / Untitled (from Flickr, CC BY 2.0)

美容専門学校はどれくらい費用がかかるの?

美容学校の学費には、授業料や教材費の他に実習費、施設費、学生諸費なども含まれます。昼間課程の美容科の場合多くは2年間で、200万~280万前後が一般的です。通信課程の場合は3年間で、50万~80万円。多くの学校で奨学金制度もあるので、チェックしてみてください。

ベルエポック美容専門学校

少人数制の丁寧な授業で基礎的な技術をしっかりと学びます。授業で学んだ技術を生かして一般のお客様を施術する『スチューデントサロン』や原宿の有名サロンで2週間の『現場実習』など、最先端の街「原宿」ならではの環境を生かした授業が魅力です。

所在地:原宿、グループ校に、西葛西・札幌・福岡。

美容師科(昼間):2年間の学費合計の目安¥2,830,000

ヘアメイク科美容師免許プラン(通信課程併修):3年間の学費合計の目安¥700,000

ベルエポック美容専門学校

ベルエポック美容専門学校

山野美容専門学校

最新の設備が整った環境で、最高の技術を学ぶことができます。カット実習室は、学生一人ひとりの作品にライトが均等に当たるよう設計されており、シャンプーもサイドシャンプー専用の実習室とバックシャンプー専用の実習室があります。校内にはカフェテリアも完備しており、充実した学校生活を送れます。

所在地:代々木。

専門課程(昼間):2年間の学費合計の目安 ¥2,856,600~¥2,975,900

高等課程(夜間):2年間の学費合計の目安 ¥2,336,000

通信課程:3年間の学費合計の目安 ¥540,000

山野美容専門学校

⇒山野美容専門学校

国際理容美容専門学校

60年以上続く伝統校だからこそ出来る多方面からの支援により、就職率100%という数字を達成しています。長い教育実績と豊富な就職指導ノウハウがあるからこそ、業界からの大きな支持を得て就職をバックアップする体制が整っています。

所在地:日暮里駅周辺。

美容科(昼間):2年間の学費合計の目安 ¥2,718,000

美容高等科:3年間の学費合計の目安 ¥3,579,000

通信課程:3年間の学費合計の目安 ¥595,000

国際理容美容専門学校

⇒国際理容美容専門学校

美容師の資格を取るのに便利な「通信課程」のメリット・デメリット

美容師として勤務するためには、「美容師免許」を取ることが法的に定められています。資格の取得には、何かとお金や時間がかかるもの。しかし、誰もが経済的・時間的な余裕を持っているわけではありません。学費が厳しかったり、すでに就職していて時間の都合がつかない… という人もいるはず。

 

そんな時に役立つのが「通信課程」です。「通信課程」は通常のカリキュラムと違い、通学の必要なく単位を取得できるシステムで、空いた時間に学ぶことができるのが特徴。学校によってはサロンでの勤務をカリキュラムに組み込んでいる場合もあるので、現場経験をいち早く積みたい人も要チェックです。そのほか美容院でアルバイトしながら通信課程を履修し、実技面の経験不足をカバーする人もいるよう。

 

また、学費の安さも大きなメリット。中には通常の美容学校と比べて、4分の1ほどの学費で学べるところも。金銭的な面で資格取得を迷っている場合はおススメです。

 

ただし、デメリットも念頭に入れなくてはなりません。通常の美容学校であればクラス内などで人間関係が築かれ、学業のプラスになることも。ですが通信課程は基本的に全て自力でこなさなければならないので、1人で忍耐強く勉学に励まなければなりません。

美容師免許取得の難易度は?

美容師免許を取得するための難易度は、理容師美容師試験研修センターのHPで合格率を調べると、それほど高くないことがわかります。しかし、合格率に幅があるのも確かです。50.5%の時もあれば89.1%の時もあるので、一概には言えません。

 

また、ここ数年の合格率を見てみると、冬開催の場合の合格率は80~90%と高い数字になっているのに対して、夏開催の方は50~60%という数字になっています。年間を通してかなり幅がある結果になっていますが、季節によって試験内容や難易度が変わるということはありません。冬の試験は専門学校の卒業を控えた生徒が数多く受験するため、試験対策に力を入れた学生の合格率が全体に影響していると考えられます。

 

美容師以外の国家試験と比べると、美容師免許以外の国家試験では30%を下回る合格率のものも珍しくないので、比較的美容師免許は取得しやすいと言えます。ですが、美容学校でしっかり試験対策をしたことで合格を勝ち取っているので、試験対策は十分行う必要がありますよ。

美容師免許取得までの流れ

美容師試験を取得するためには、まずは美容専門学校を卒業するのが一般的。そこで、美容専門学校で2年間学んで卒業するまでの主な流れについて見ていきましょう。まず1年次で、美容師としての基礎知識やカット、カラーなどの技術を学んでいきます。基礎が身についたら技術の正確さやスピードアップを目指し、1年次後半からは国家試験を意識した模擬試験なども増えていくことに。2年次になると授業も実践的なものが増え、2年次後半はほとんどの授業が試験対策に当てられます。

  【美容学校入学から美容師免許取得まで】

1年次

美容師としての基礎知識やカット、カラーなどの技術習得

1年次後半

試験対策や模擬試験が始まる

2年次

実践を交えた授業がメイン

2年次後半

試験対策がメイン

11月頃

美容師免許の願書を提出

2月初旬

美容師免許受験日(実技試験)

3月中旬

美容学校卒業

3月初旬

美容師免許受験日(筆記試験)

 

SupportPDX / Saturday Mini Clinic 150 (from Flickr, CC BY 2.0)

 

なお、美容専門学校では国家試験に向けての勉強だけでなく、就職を意識したサロンワークの勉強や、スキルアップのための色彩検定や着付師の勉強、またアイリスト、ネイリストの資格取得も目指せるカリキュラムになっていることもあります。カリキュラムは学校によって異なりますが、美容学校には美容師以外の仕事を目指す生徒も多く通っているのです。また、海外研修学内コンテスト、ショーを開催する学校も多いので、同じ志を持つ仲間たちと切磋琢磨して学べるというのも醍醐味の一つです。

 

美容室への就職対策も怠りません。2年という短い通学期間のため、1年次から就職対策はスタートします。サロン訪問やインターンシップなどを経て、2年次の3月頃にはサロン説明会が随時開催されていきます。各サロンが開催する説明会のほか、一度に30社程のサロンが参加する大規模な合同説明会もありますよ。その他、美容師学校に通いながら美容室でアシスタントとしてアルバイトをし、卒業後はそのままお世話になったサロンに就職するという生徒も少なくありません。

就学年数が少なくても受験が可能だった!?

どの種類の美容学校に通う場合でも、最低2年以上の就学期間がなければ国家試験を受けることはできません。ですが、平成14年3月31日までは1年以上の実地習練が終了していれば 就学年数が2年以下となることもあったのです。この条件をクリアしている場合には、昼間課程なら1年以上、夜間課程は1年と4カ月以上、通信課程の場合でも2年以上の就学年数だけで受験できました。

しかし、理容師法・美容師法の改正により、平成14年3月31日をもって実地習練行為は完全に廃止されています。従って、現在は実地習練行為ができないため美容師免許を取るために必要な就学年数を減らせるということはありません。ちなみに、実地習練行為は、理容師法第6条・美容師法第6条に違反する無免許行為になりますので注意して下さい。

平成7年までは、美容師免許を取得するためには中学卒業後に厚生大臣の指定する学校へ入学し、必要な課目を納めた後に美容師免許の学科試験を受験し、合格したら1年以上の実地習練を経て実技試験の受験資格がもらえたのです。美容師免許を取得するには、筆記試験と実技試験はもちろんのこと、今でいうインターンの実地習練も必須条件だったのです。平成7年に受験資格等の法改正が行われ、今に至っているというわけなのです。

未経験から美容師になるには

資格が必須な職種である以上、まずは「美容師免許」の取得が大切。しかし、免許を持っていなくてもサロンで働ける「アシスタント」として経験を得るのも一つの方法です。

 

免許を取ってからは、いよいよ本格的に職場探し。求人には「未経験OK」と表示されたものもありますが、この求人の多くが「アシスタント」からのスタートとなります。「アシスタント」の主な仕事は、店内の掃除、備品の買い出し、スタイリストが使う道具の準備、シャンプーなど。店舗や個人差はありますが3年前後はアシスタントとして働くことが多く、給与も低めに設定されがち。未経験から美容師を目指す人は、自分が生活できるだけの給料を得ることができるのかきちんと把握しておきましょう。

 

ちなみに、企業によってはアシスタント期間を設けていないところも。こういった企業では、社内研修で必要なスキルを学ぶことができる場合が多くなっています。

美容師国家試験

机

Thomas Galvez / Examination (from Flickr, CC BY 2.0)

 

美容師免許は厚生労働大臣が発行する国家資格であり、国家試験に合格すれば晴れて免許が発行されます。ではどんな試験をするのでしょうか?毎年決まった時期に試験が開催されているのか、費用はどのくらいかかるのかなど、美容師試験について見ていきましょう!

試験内容

試験は大きく分けて筆記試験実技試験の2つです。筆記試験と実技試験は、別日に行ないます。その両方に合格した場合のみ免許が取得できるということです。また、筆記試験のみ合格し実技試験で不合格となった場合には、次に試験を受ける際には筆記試験が免除となります。実技試験のみに合格した場合も同じで、次回の試験のみ実技試験が免除されます。しかし、どちらかの試験を免除としてもらうには申請が必要です。前回合格したから...と安心していてはいけません。

試験日程

美容師の試験は毎年2回、2月頃と8月頃に実施されます。2月の試験であれば、2月に実技試験、3月に筆記試験となる事が多いです。合格発表は3月末になり、理容師美容師試験研修センターのホームページで一定期間、合否を確認できるようになります。

  一方で、8月の試験を受ける場合には、8月に実技試験、9月に筆記試験となる事が多いです。受験する時期について特に決まりはないので、自分の都合の良い時期に受験しましょう。

⇒理容師美容師試験研修センターHP

受験費用

美容師の試験にかかる費用は、受験区分により異なります。受験区分は3つ存在し、実技試験と筆記試験の両方を受験する場合と、一部免除により実技試験のみ受験する場合、同じく一部免除により筆記試験のみ受験する場合があります。

 
実技試験・筆記試験
25,000円
実技試験のみ
12,500円
筆記試験のみ
12,500円
 

受験費用は郵便局で支払いをします。支払い後に郵便局から受け取った「振替払込請求書兼受領証」か「ご利用明細票」の原本を、提出書類貼付台紙に貼り付けて提出するので、大切に保管しておいてください。

参考書

筆記試験、実技試験共に、過去問題問や模擬問題など美容師国家試験対策のさまざまな参考書が出版されています。

集中マスター 美容師国家試験合格対策&模擬問題集

最新の出題傾向を踏まえたオリジナルの問題を含む計300問の模擬問題と、それについての詳しい解説が掲載されています。その他、出題傾向にあわせた対策で、より短期間に効率よく合格するための力を養うことができる1冊です。また、「徹底マスター美容師国家試験過去問題集」というのも出版されているので、併せてチェックしてみてはいかがでしょうか。より多くの問題を解いておくと良いかもしれません。

出版社: 日本能率協会マネジメントセンター

出版社: 日本能率協会マネジメントセンター

美容師国家試験実戦試験問題集

分野別の重要基本問題とその解説だけでなく、その項目で必要と思われるものについては出題問題の範囲以外についての解説も掲載されています。また、練習問題は実際の試験と同じ形式で掲載しているので、実際の試験をイメージして時間を計りながら解くことが可能です。

出版社: 一ツ橋書店

出版社: 一ツ橋書店

その他、美容師にとって役立つ資格って?

美容師は髪の毛をカットするだけではなく、カラーリングやヘアケア、サロンによってはメイクアップなど、様々な仕事をこなしていかなければなりません。なかでも、多くのサロンや美容室では着物や浴衣の着付けを行っているので、国家資格である「着付け技能士」の資格を持っておくと就職や転職にとっても便利。最近では、ヘアケアのための知識とスキルを勉強することができる「ヘアケアマイスター認定試験」も人気の検定です。

 

ほかにも、美容師の仕事に役立つ資格は満載。たとえば、よりお客様に似合うヘアカラーやメイクカラーを提示したいという時には、「色彩技能パーソナルカラー検定」や「パーソナルカラリスト検定」などの“人と色”に関わる検定を受験したり、メイクアップのスキルを高めたいという人には「日本メイクアップ技術検定」「メイクセラピー検定」などのメイクに関する資格があります。アロマやマッサージに力を入れているサロンを目指す場合には、リラクゼーション系の検定を受験してみるのも良いですね。

美容師になったらこんなことができる

美容師の仕事の内容

美容師は基本的にはヘアスタイルを整えて、お客様を美しくする仕事です。

主な仕事内容としては、カウンセリング、シャンプー・ブロー、カット、カラーリング、パーマ、ヘアセットでお客様の髪をキレイにするほか、ネイルや着付けでお客様のトータルプロデュースを行うこともあります。

美容師業界は見習いとベテランがハッキリと決められている業界で、なりたての頃は「アシスタント」として美容師に必要なスキルを身につけていきます。

必要なスキルには、施術内容に関わるスキルのほかに、「流行に敏感であること」「お客様に喜んでもらえる接客ができること」も挙げられます。

 

美容室には「タレントの○○○のような髪型にしてください」「今流行っている○○○という髪型にしてください」というお客様もいるため、オーダーに応えるためには、流行を掴んでおかなければなりません。

また、美容室は本来お客様の髪をキレイにする場所ですが、最近では「ホスピタリティ」や「リラクゼーション」を求めているお客様も多いので、接客スキルも必要です。

お客様やスタッフに認められると1人前の美容師になり、「スタイリスト」と呼ばれるようになります。

さらにキャリアを積むと「店長」や「エリアマネージャー」、「美容室を運営している会社の役員」や「オーナー」という道も開けてきます。

また、美容師でスタイリストから独立を目指す人はとても多いですが、その他にも、美容師が活躍できる場所はたくさんあります。例えば、結婚式場やテレビ局、雑誌撮影やファッションショーなどです。

さらに、美容師のスキルを活かして、メイクアップアーティストに転身する人もいるようです。

美容師と理容師の違い

美容師と理容師では、働く上で必要な免許が異なります。

美容師免許と理容師免許の大きな違いは、「顔剃り」ができるかどうかで、理容師免許は顔剃りが認められていますが、美容師免許では「メイクをするにあたって必要な施術」という場合においての顔剃りしか認められていません。

また役割や業務内容を定めた法律として、「美容師法」と「理容師法」が存在します。

 

美容師法では、「美容とはパーマや結髪、化粧などで容姿を美しくすること」だと定められている一方、理容師法では「理容は髪を刈り込んだり、顔を剃ったりして容姿を整えること」だと定められています。

つまり簡単にいえば、お客様をキレイにするのが美容師で、お客様の容姿を整えるのが理容師です。

さらに美容師も理容師も国家資格を取らなければなれませんが、美容師に必要な国家資格と理容師に必要な国家資格は異なります。

 

理容師の場合は、2年以上理容師の養成施設に通い、「理容師」国家試験を受けて合格すれば、晴れて「理容師」免許を入手でき、働くことができます。

では、美容師の場合「美容師」免許を手に入れるにはどうしたらよいのでしょうか?下記にて、詳しく解説いたします。

なぜ美容師には免許が必要なの?

美容師として働くには、国家資格を取得しておかなければなりません。なぜ、美容師免許が必要かというと、主に衛生上の問題刃物を扱うことが関係しています。美容師のお仕事は、不特定多数の人の髪や皮膚に直接触れるため、衛生面での配慮が必要です。また、お客様に刃物を近づける仕事なので、ケガなどの事態が起こってしまわないように気を付けなくてはなりません。「美を扱う仕事なのに、なぜ国家資格が必要なのだろう?」と不思議に思う人もいるかもしれませんが、人を美しくするためには専門的な知識と技術を学び、その証明となる資格を保持している必要があるのですね。

美容師免許の更新や再発行について

美容師国家試験に合格したのち、美容師免許の申請が受理されれば、晴れて美容師として働くことができます。一度美容師免許を取得できれば更新などの手続きは必要ないので、基本的には生きている限り有効です。

 

しかし、誤って免許証をなくしてしまったという場合には注意が必要です。そんな時は「免許証再交付申請」を行い、再発行をします。紛失に気付いたらすぐに申請を行いましょう。また、引っ越しや結婚で住所や氏名が変更になることもありますよね。この場合は「名簿訂正・免許証書換え申請」の手続きをすれば新しい免許証を発行できます。他にも、海外で働く場合や留学のために、英訳文の免許証も用意されているので、必要な人は早めに「免許証英訳文証明書申請」をしておきましょう。

 

ikeofspain / MB Hair Glasgow - First Week - 11 (from Flickr, CC BY 2.0)

実は美容師免許が活かせる職種はたくさんある

美容師免許は美容師以外の仕事にも活かすことができます。美を目的とする場合、お客様の首から上に触れる際には美容師免許がいるので、ヘアアレンジやメイクアップを行う時にも美容師免許が必要に。そのため、ヘアメイクアーティストやブライダル専門のヘアメイクへの就職が有利になります。また、女性に人気のまつ毛エクステなどを扱うアイリストの仕事は美容師免許が必須なので、最近では美容師からアイリストに転職する人も。ほかにも、ウィッグ専門のビューティーカウンセラーや、福祉訪問美容師、ヘッドスパなど、ヘアケアに関する業種でも活かすことができますよ。

 

tara hunt / Edo (from Flickr, CC BY 2.0)

美容部員

美容師免許はなにも、サロンのスタイリストのみに求められる資格ではありません。美容師免許を取得するにはメイクアップについて学ぶことも必要となるため、デパートやドラッグストアなどで化粧品を販売する美容部員にも役立ちます。美容部員は資格が必須の仕事ではありませんが、「美容師免許」を持っていることで職を探すとき有利に働きますよ。

福祉美容師

美容師資格を生かせる職業の中には、「福祉美容師」(美容福祉士)というものも存在します。美容福祉士とは高齢者や障害を持った人を相手とする美容師のことで、美容師としての知識だけでなく介護の知識も必要になってきます。福祉美容師の資格は、美容師免許を取得した後に通信教育や講座を受講することで取得出来ますよ。ここでは、資格取得のための講座を開催している2つの団体に注目し、資格取得までの具体的な流れをご紹介していきます。

KOMUnews / Missouri Professionals May Not Need License (from Flickr, CC BY 2.0)

【認証NPO法人 日本理美容福祉協会「福祉理美容士養成講座」】

「福祉理美容士養成講座」では教材テキストや問題集が自宅に郵送されてきて、はじめは自宅学習で勉強していきます。その後に郵送された問題集の解答用紙を提出し、75点以上なら合格で、2日間のスクーリングに入れます。スクーリングは1日目が講義、2日目が実技講習となっていて、試験などは特にありません。

そして、2日間の感想レポート提出まで終わった人に修了証が発行されます。実技講習を含め費用は27,000円、修了証のほかに作成費用3,000円で認定証カードも発行できますよ。スクーリング講座はほぼ毎月、全国各地で開催されています。

  日本理美容福祉協会

⇒「認証NPO法人 日本理美容福祉協会」公式サイト

【NPO全国介護理美容福祉協会「福祉理美容師養成コース」】

「福祉理美容師養成コース」では、A~Dの4日間の講座を受講することで資格が取得できます。4日間の主なカリキュラムは、A日程では整髪、シャンプーなどの福祉理美容技術、B日程では訪問美容で行うベッドからの起き上がり、立ち上がり車椅子移乗などの介助技術、C日程では車椅子体験、高齢者疑似体験、アイマスク体験などを通してそれぞれのお客様に合わせた介助技術を学び、最後のD日程で訪問理美容に関する関係法規・制度などの知識と、ネイル・メイク・ハンドマッサージや車椅子での着付けを学びます。

 

全コース修了後に、理容師には「NPO全国介護理美容福祉協会認定福祉理容師」の認定証、美容師には「日本美容福祉学会認定福祉美容師」の認定証が発行されます。全コース合わせて受講料が38,000円、教材費が9,500円になります。4つの過程のうちどれか1つだけを受講できる1日体験コースもあるんですよ。

  全国介護理美容福祉協会

⇒「NPO全国介護理美容福祉協会」公式サイト

試験を受けるだけなのに、資格がいるなんて…と落ち込んでしまった人もいるかもしれません。でも、お客様の大切な髪にハサミを入れるという仕事だからこそ、正しい知識と技術が必要。国家試験の受験に美容学校の卒業や就学年数が細かく設定されているのは、美容師に必要な正しい知識や技術を身につけるためなのかもしれませんね。

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